ITパスポートとはどんな試験なのか?出題内容や難易度、対象者について
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2023-10-122023-09-19
どんな人が受けるべきか試験か?
ITパスポートは法令に基づき独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。
IPAが実施する試験の中で最も基礎的な内容を扱う試験と位置付けられており、
職業人及びこれから職業人となる者が備えておくべき,IT に関する共通的な基礎知識をもち,IT に携わる業務に就くか,担当業務に対して IT を活用していこうとする者試験要綱Ver.5.2
が対象者とされています。
今日、ITと全く関わりのない職業の方が少ないと思われるのですべての社会人が対象といってもよいかもしれません。
ただし、IT系のエンジニアの方ですと、新卒であってもさほど評価される資格ではないので、取得する意味はあまりないかもしれません。より専門的な基本情報技術者や応用情報技術者試験を受けるのがよいでしょう。
実際にはどんな人が受けているか
年齢別で受験者数をみると以下のようになり、比較的若い人が多いことが分かります。中には中学生や小学生の受験者もいるようです(令和5年4月~8月のデータ)。
また、職業別で受験者数をみると以下のようになり、IT関連よりも金融業などの業種の人の方が多いことがわかります。また学生の割合は全体の3割程度となっています。
高校生の受験者が意外と多いのは、合格すると入試上優遇を受けられる大学があるためのようです。2025年から大学入試共通テストに情報科目が追加されるそうですがその対策としてもよいかもしれません。
試験内容と合格基準
出題は、ストラテジ系(経営系)が35問程度、マネジメント系(IT管理)20問程度、テクノロジ系(情報技術)が45問程度となっており、狭義のITのみならず幅広い分野の問題が出題されます。
分野 | 大分類 | 中分類 | ||
ストラテジ系 | 1 | 企業と法務 | 1 | 企業活動 |
2 | 法務 | |||
2 | 経営戦略 | 3 | 経営戦略マネジメント | |
4 | 技術戦略マネジメント | |||
5 | ビジネスインダストリ | |||
3 | システム戦略 | 6 | システム戦略 | |
7 | システム企画 | |||
マネジメント系 | 4 | 開発技術 | 8 | システム開発技術 |
9 | ソフトウェア開発管理技術 | |||
5 | プロジェクトマネジメント | 10 | プロジェクトマネジメント | |
6 | サービスマネジメント | 11 | サービスマネジメント | |
12 | システム監査 | |||
テクノロジ系 | 7 | 基礎理論 | 13 | 基礎理論 |
14 | アルゴリズムとプログラミング | |||
8 | コンピュータシステム | 15 | コンピュータ構成要素 | |
16 | システム構成要素 | |||
17 | ソフトウェア | |||
18 | ハードウェア | |||
9 | 技術要素 | 19 | 情報デザイン | |
20 | 情報メディア | |||
21 | データベース | |||
22 | ネットワーク | |||
23 | セキュリティ |
合格基準は、600点以上/1,000点なので、全体の60%、100問中60問以上合っていれば合格ということになりますが、単純に全ての問の点数を合計するのではなく、項目応答理論に基づいて評価されるため、実際の評価対象となるのは92問(ストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問)となっているので注意が必要です。評価対象とならない残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われるそうです。
試験形式と試験の時期
ITパスポートは他の情報処理技術者試験と違い、CBT(Computer Based Testing)方式、つまりコンピューターを使った試験となります。
そのため全国に多数の会場(民間業者が運営する試験室など)があり、随時受験することが可能となっております。
【ITパスポート試験】情報処理推進機構
https://www3.jitec.ipa.go.jp
合格には何時間の学習が必要か?
資格予備校いわく
資格予備校のサイトを調べてみたところ以下のような記述がありました。
IT基礎知識あり | IT基礎知識なし | |
---|---|---|
ユーキャン | 100時間 | 180時間 |
TAC | 100-150時間 | 180時間 |
フォーサイト | 100時間前後 | 180-200時間 |
LEC | 60-100時間 | 180時間 |
参考書の厚さから推察すると
ITパスポート対策の参考書は多数出版されていますが、ページ数はだいたい400~600ページ程度となっています。
500ページとして、1時間に10ページ進められるなら50時間、1時間に5ページ進められるなら100時間が必要ということになります。
また、過去問5回分を解くとして、試験時間120分+間違えた問題の確認に120分かかるとするとプラス20時間必要ということになります。
ですのでトータルで70~120時間程度あれば、一通りの出題内容を学習することはできるのではないかと思います。
これだけで受かるITパスポート
https://ja.mondder.com