技術戦略マネジメント ITパスポート対策ストラテジ系-経営戦略編⑤
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2023-10-122023-10-06
MOT(技術経営)
MOTはManagement Of Technologyの略で、技術を戦略的に開発、利用して事業に活かしていく経営手法を意味します。
技術開発戦略の策定
一般に技術開発戦略は、
- 技術動向や製品動向の調査・分析
- 自社が保有する技術の評価
を経て行われます。
また、技術開発戦略に基づきより具体的な技術ロードマップが作られ、開発が進められていきます。
技術ポートフォリオ
自社の保有している各技術のリストあるいは、技術水準や技術の成熟度を軸にしたマトリックスに,市場における自社の技術の位置づけを示したもの技術ポートフォリオといいます。
特許戦略
自社の事業や他社の特許取得状況を分析し、経営上有利になるためには、どのような技術領域で特許を取得していくべきかを決めるのが特許戦略です。
技術開発の障壁
技術が開発され市場に受け入れられていくまでの間には3つの障壁があるといわれ、基礎研究と応用研究(開発)の間の障壁を魔の川、開発と事業化の間にある障壁を死の谷、事業化と収益化の間にある障壁をダーウィンの海といいます。
似た用語としては、新製品が初期の受容者から一般大衆に広がっていく際の障壁を表すキャズムがあります。
イノベーション
イノベーションは技術革新と訳されることもありますが、より広くは創造的なアイディアを実行することで革新を起こすことを意味し、製品自体に関するイノベーションはプロダクトイノベーション、手順や方法に関するイノベーションはプロセスイノベーションと呼ばれます。
まや、漸進的か断絶的かで、インクリメンタルイノベーション(持続的イノベーション)、ラディカルイノベーション(破壊的イノベーション)に分類されることもあります。
オープンイノベーション
オープンイノベーションは、自社内の知識だけでイノベーションを起こすのではなく、外部の企業や団体、個人のアイディアも取り入れてイノベーションを加速すると共にその成果の外部活用を促進して市場を拡大させる手法です。
イノベーションのジレンマ
かつてイノベーションを起こして大成功した企業が、改良などの持続的イノベーションに終始し、後発企業が起こした破壊的イノベーションに対応できず追い抜かれてしまう現象をイノベーションのジレンマといいます。
ベンチャー企業
イノベーションは既存の企業が起こす場合もありますが、近年はベンチャー企業が新しい技術を用いて一気に規模を拡大するといった現象もみられています。
ベンチャーキャピタル
VC(Venture Capital)は、ベンチャー企業に投資という形で資金を提供する投資会社やファンドのことで、ハイリスクであるために銀行融資などが受けづらい新興企業の重要な資金源となっています。
事業会社が自社事業に関連のあるベンチャー企業などに自己資金で投資を行うことをCVC(Corporate Venture Capital)ともいいます。
リーンスタートアップ
なるべくコストをかけずに試作品を作り、ユーザーの反応をみながら変えていくなど、仮説の構築と検証を繰り返しながら、市場に受け入れられる製品、サービスを探っていくことで新規事業の成功率を高める手法です。
その他関連用語
ハッカソン
ソフトウェアエンジニアが集まって、一定期間集中的にプログラムの開発や解決法の考案などを行い、その成果を競うイベントです。
APIエコノミー
あるプログラムを別のプログラムから利用できるようにした仕組みをAPIといい、APIを公開することで自社のサービスが他社のサービスに組み込まれて広がっていくことやAPIの組み合わせで新たなサービスが作れる状況のことをAPIエコノミー(API経済圏)といいます。
デザイン思考
デザイナーがデザインを行うときの手法や考え方をビジネス上の課題の問題解決に活用することをいいます。ユーザー視点に立って考えるのが特徴とされます。
ペルソナ法
ソフトウェアを開発する際に、想定ユーザーの人物像(ペルソナ)を具体的に設定しておき、想定ユーザーの要求を満たせているか各段階で確認しながら開発を進めていく手法のことです。
バックキャスティング
未来のある時点において達成すべき目標を設定し、そこから逆算して今やるべきことを考える手法のことです。逆に現在を起点に考えていく方法をフォアキャスティングといいます。
ビジネスモデルキャンバス
ビジネスモデルを記述したり、考えたりする際に、ビジネスモデルを9つの構成要素に分解して整理、視覚化する手法です。
確認問題(過去問)
ITパスポート試験平成30年春期問28
技術開発戦略の立案,技術開発計画の策定などを行うマネジメント分野はどれか。
ITパスポート試験令和3年問10
技術ロードマップの説明として,適切なものはどれか。
ITパスポート試験平成28年春問15
技術開発戦略の策定に当たって, 分析を行うために用いる技術ポートフォリオの説明として,適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和4年問10
特許戦略を策定する上で重要な“特許ポートフォリオ”について述べたものはどれか。
ITパスポート試験令和2年問3
技術経営における新事業創出のプロセスを,研究,開発,事業化,産業化の四つに分類したとき,事業化から産業化を達成し,企業の業績に貢献するためには,新市場の立上げや競合製品の登場などの障壁がある。この障壁を意味する用語として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和元年秋問17
イノベーションのジレンマに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験平成30年秋問22
製品の製造におけるプロセスイノベーションによって, 直接的に得られる成果はどれか。
ITパスポート試験令和5年問1
新しいビジネスモデルや製品を開発する際に, 仮説に基づいて実用に向けた最小限のサービスや製品を作り, 短期に顧客価値の検証を繰り返すことによって, 新規事業などを成功させる可能性を高める手法を示す用語はどれか。
ITパスポート試験令和3年問31
APIエコノミーに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和5年問31
様々な企業のシステム間を連携させる公開されたインタフェースを通じて, データやソフトウェアを相互利用し, それらの企業との協業を促進しながら新しいサービスを創出することなどで, ビジネスを拡大していく仕組みを表す用語として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和元年秋問30
デザイン思考の例として,最も適切なものはどれか。
ITストラテジスト午前2令和3年問5
システム化構想の段階で, ビジネスモデルを整理したり,分析したりするときに有効なフレームワークの一つであるビジネスモデルキャンバスの説明として,適切なものはどれか。
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