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業務プロセス ITパスポート対策ストラテジ系-システム戦略編②

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2023-10-122023-10-10

モデリングの手法

ビジネスの仕組みや業務プロセスを図式化し視覚的に表すことをモデリングといいます。

E-R図

実体(エンティティ)と関係(リレーションシップ)という2つの概念でモデル化を図る手法です。

エンティティは四角などで表し、リレーションシップは線や矢印で表します。

結ばれているエンティティの数の関係がどうなっているかを多重度(カーディナリティ)といい、以下のように使い分けます。

1対1

一つのエンティティに対して一つのエンティティが対応します。

1対1のER図

1対多

一つのエンティティに対して複数のエンティティが対応します。矢印で指された方が複数です。下図で言えば、一つのAに対して複数のBが対応します。

1対他のER図

多対多

複数のエンティティに複雑のエンティティが対応します。

関係名

関係の内容を記述する場合は線の間にひし形を配置し、その中に関係名を書きます。

関係名を記述したER図

DFD

Data Flow Diagramの略で、データの流れに着目して各処理を図式化する技法です。

以下の4つの記号が使用されます。

記号名称意味
DFDデータフローデータフローデータの流れ
DFDプロセスプロセスデータの処理機能
DFDデータストアデータストアデータの保管場所
DFDソースデータ源泉/吸収データの発生源及び行き着く先

例えば、顧客から注文を受け、配送業者を手配するまでの流れをDFDで表すと以下のようになります。

DFDサンプル

BPMN

Business Process Model and Notationの略で、ビジネスプロセスをモデリングするための表記法です。国際規格 ISO/IEC19510として標準化さています。

以下の4つが基本的な記号です。

記号名称意味
BPMNイベントイベント事象の発生を示す。
BPMNアクティビティアクティビティ実施すべき作業を示す。
BPMNゲートウェイゲートウェイ判断を表す。分岐させる際にも使用。
BPMNシーケンスフローシーケンスフロー流れ、順序を表す。

業務プロセスの分析・改善

既存の業務活動を分析し、無駄の多い手順を見直したり、ITを活用して自動化等を進めることで、業務プロセスを効率化することができます。

ワークフロー

ワークフローとは、業務の一連の流れのことです。業務プロセスを分析するには個々の業務を調べるだけでなく業務間の流れにも注目する必要があります。

BPM

Business Process Managementの略で、業務の進め方をPDCAサイクルで継続的に見直すことで、効率的な業務プロセスを実現する手法です。

BPR

Business Process Reengineeringの略で、各業務活動を分析した上で根本から見直し、業務プロセスを再構築する手法です。

ITによる業務効率化

ITを活用した業務効率化ツールや手法には以下のようなものがあります。

RPA

Robotic Process Automationの略で、これまで人がパソコンを操作して行ってきた定型的な事務作業を、自動化する手法あるいは自動化するためのソフトウェアを意味します。

グループウェア

共同で業務を進めるために必要な、電子メール、電子掲示板、Web会議などのコミュニケーションツールやスケジュール管理ツール、ファイル共有ツールなどがひとまとまりになったソフトウェアです。

BYOD

Bring Your Own Deviceの略で、社員が個人的に所有しているパソコン、スマートフォン、タブレットなどの情報端末を業務で使用することを意味します。端末を支給する必要がないのでコストを削減できますが、セキュリティの確保が課題となります。

M2M

Machine to Machineの略で、機械同士が直接通信を行い、自律的に処理や制御を行う仕組みを意味します。

その他関連用語

シェアリングエコノミー

保有する資源を他者に貸し出したり、他者と共有することを意味すること場です。家の空き部屋を貸し出せるAirbnbやUberなどのカーシェアリングがこれ実現する代表的なサービスです。個人間で取引するサービスが有名ですが、企業の余剰資源を貸し出すのもシェアリングエコノミーに該当します。

ライフログ

人間の様々な行動をデジタルデータとして蓄積したものです。WEBの閲覧履歴、出退社時間、位置情報、購買履歴、睡眠時間などがこれに該当します。マーケティングや労務管理に活用することができますが、個人情報に該当するものもありプライバシーへの配慮が必要です。

PDS

Personal Data Storeの略で、ライフログなどの個人情報を蓄積、管理するためのシステムのことです。必要に応じて企業などの第三者に個人データを提供できる機能も有しています。PDSサービスを提供する事業者を情報銀行といいます。

確認問題(過去問)

ITパスポート試験令和3年問1

E-R図を使用してデータモデリングを行う理由として,適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成31年春問91

E-R図で表現するものはどれか。

ITパスポート試験令和元年秋問9

DFD において、データフローや処理(機能)以外に記述されるものだけを全て挙げたものはどれか。

  1. データの処理に要する時間
  2. データの蓄積場所
  3. データの発生源や出力先

ITパスポート試験平成29年春問14

DFD の表記に関する記述として, 最も適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和2年問11

あるレストランでは,受付時に来店した客の名前を来店客リストに記入し,座席案内時に来店客リストと空席状況の両方を参照している。この一連の業務を DFD で 表現したものとして,最も適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和5年問23

OMG (Object Management Group) によって維持されており,国際規格 ISO/IEC19510として標準化されているビジネスプロセスのモデリング手法及び表記法はどれか。

ITパスポート試験平成29年春問29

BPM (Business Process Management) の説明として、 適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成30年秋問13

A社では, 受注から納品までの期間が、 従来に比べて長く掛かるようになった。原因は,各部門の業務の細分化と専門化が進んだことによって, 受注から出荷までの工程数が増え、 工程間の待ち時間も増えたからである。 経営戦略として, リードタイムの短縮とコストの削減を実現するために社内の業務プロセスを抜本的に見直したいとき,適用する手法として,適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和3年問11

RPA (Robotic Process Automation) の特徴として,最も適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成30年春期問13

A社では営業部員の行動予定を把握したい。このとき利用するソフトウェアとして,最も適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成31年春問2

グループウェアの機能を利用した事例のうち, ワークフロー管理機能を活用したものとして、最も適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和4年問17

BYOD の事例として,適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和2年問31

利用者と提供者をマッチングさせることによって,個人や企業が所有する自動車,住居,衣服などの使われていない資産を他者に貸与したり、提供者の空き時間に買 い物代行,語学レッスンなどの役務を提供したりするサービスや仕組みはどれか。

これだけで受かるITパスポート

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