集合と論理演算 ITパスポート対策テクノロジ系基礎理論編②

集合とは

ある条件を満たす要素を集めたものを集合といいます。例えば、奇数の集合には、1,3,5,7,9……などが含まれます。

集合を考える際には、全体集合を長方形で部分集合を円で表したベン図と呼ばれる図がよく使われます。

集合間の主な関係である和集合、積集合、補集合をベン図で表すと以下のようになります。

論理演算

真偽がはっきりと判定できる形で書かれた文を命題といい、命題の真偽を決定する計算を論理演算といいます。また、論理演算の結果をまとめた表を真理値表といいます。

主な論理演算には、論理和、論理積、否定がありますが、四則演算で+より×が優先されるように論理演算にも優先順位があり、否定→論理積→論理和の順となっています。

論理和（OR）

日本語で言えば「または」であり、「OR」以外にも「∨」や「∪」、「+」、「||」などと表記されることもあります。

「OR」でつながれた要素のどちらか一方が真（1）である場合、真となるため、A OR B の真理値は以下のようになります。

論理積（AND）

日本語で言えば「または」であり、「AND」以外にも「∧」、「∩」、「・」、「&&」などと表記されることがあります。

「AND」でつながれた要素の両方がが真（1）である場合、真となるため、A OR B の真理値は以下のようになります。

否定（NOT）

日本語で言えば「でない」であり、「NOT」以外にも、「￢」、「 ̄（文字の上に）」、「˜」、「!」などと表記されることがあります。

その要素の真偽とは逆の真偽が演算結果となるため、真理値表は以下のようになります。

排他的論理和（XOR）

日本語で言えば「どちらか」であり、「XOR」以外にも、「⊻」、「⊕」、「≠」などと表記されることがあります。

「XOR」でつながれた要素のどちらか一方のみが真である時に真となるので論理値表は以下のようになります。

ビットごとの論理演算

真は1、偽は0で表されるので、0と1からなる任意のビットデータの各桁に対して同様の方法で論理演算を行うことが可能です。

例えば,1001と1010を演算すると以下のようになります。

確認問題（過去問）

ITパスポート試験平成29年秋問98

次のベン図の網掛けした部分の検索条件はどれか。

ITパスポート試験平成27年春問98

性能,価格, デザインを重視する人の集合を, それぞれ, 集合 “性能”, 集合 “価格”, 集合 “デザイン” として、 図2のベン図で表す。 次の命令の条件に合致するべン図中の領域はどれか。

ITパスポート試験平成30年秋問79

8ビットの2進データ X と00001111について, ビットごとの論理積をとった結果はどれか。 ここでデータの左方を上位, 右方を下位とする。

基本情報技術者試験平成31年春問3

P, Q, R はいずれも命題である。命題 P の真理値は真であり,命題 (not P) or Q 及び命題 (not Q) or R のいずれの真理値も真であることが分かっている。 Q, R の真理値はどれか。ここで, X or Y は X と Y の論理和, not X は X の否定を表す。

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