AI(人工知能)技術 ITパスポート対策テクノロジ系基礎理論編⑤
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2023-10-202023-10-20
ルールベースAI
人間が設定した膨大な数のルールや知識に基づいて知的な判断を行っていくタイプのシステムです。
現在では、主流の手法ではありませんが以前はよく研究さおり、エキスパートシステム(専門家による意思決定をシミレートするシステム)などで使用されてきました。
機械学習
予め人間が設定をするのではなく、大量のデータを学習させることで特徴量を抽出したり処理能力を獲得させる方法です。
機械学習には次のような分類があります。
教師あり学習 | 入力データとそれに対する正解(ラベル)を与えて学習を行う。画像認識、音声認識などで使用されている。 |
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教師なし学習 | 正解(ラベル)のついていないデータのみで学習を行う。データをいくつかのグループに分けるクラスタリングなどで使用。 |
強化学習 | 特定の結果に対して報酬を与え、その報酬が最大となるよう試行錯誤を行う手法。囲碁、チェスなどのゲームAIなどで使用されている。 |
ディープラーニング
ディープラーニングは機械学習手法の一つで、多層化したニューラルネットワークを用いることで、高い学習性能を持ち、様々なサービスに応用されています。
学習の基本的な仕組み
ニューラルネットワークの原始的な形態にはパーセプトロンと呼ばれる神経系の機能をモデル化したものがあります。比較的シンプルなモデルで、入力があり、出力があり、パラメータ(重み)があります。
ディープラーニングで行われている教師あり学習の基本的な動作は。この出力を評価して、それをもとにパラメータ(重み)を調整することで、入力値を正解データに近い値に変換することのできる関数を作り上げることです。
活性化関数
複数の入力を一つの値に変換して出力する関数です。ニューラルネットワークを多層化する目的でも使用されます。
バックプロパゲーション
ニューラルネットワークでは重みを更新するために使用される一種のアルゴリズムです。
過学習
テストデータに最適化されすぎてしまった結果、一般的なデータに対する精度が低下してしまう現象を指します。
事前学習
既に学習済みのモデルを使用して必要に応じて追加的な学習を行う手法です。ファインチューニングもほぼ同様の意味で使われる言葉です。
転移学習
学習済みのモデルに新たな層を追加し、その層のみを学習させる手法です。
ニューラルネットワーク
では、ニューラルネットワークとは何なのかという話ですが、上のパーセプトロンを複雑化したものだと思っていただければよいかと思います。
ニューラルネットワークにも様々なモデルがあり、
- 再帰的ニューラルネットワーク(RNN)
- 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)
- 敵対的生成ネットワーク(GAN)
などがよく知られています。
大規模言語モデル(LLM)
大量の文章データをディープラーニングモデルに学習させることで構築された言語モデルで、従来の自然言語処理技術を大きく超えた自然な文章の生成や要約などを行うことができます。
- GPT(OpenAI)
- BERT(Google)
- LLaMa(Meta)
などがよく知られた大規模言語モデルです。
入力をもとに新たな画像や文章を生成するシステムは生成AIと呼ばれ、近年注目を集めています。
プロンプトエンジニアリング
機械学習モデルに追加学習をさせるのではなく、入力を工夫することによって期待通りの出力を得ようとする手法です。
大規模言語モデルなどの生成AIにはある種の癖のようなものがあり、質問の仕方などで得られる結果が大きく変わってくることがあるため、プロンプトエンジニアリングが注目されるようになりました。
確認問題(過去問)
ITパスポート試験令和4年問24
教師あり学習の事例に関する記述として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和元年問21
ディープラーニングに関する記述として,最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和5年問74
ニューラルネットワークに関する記述として, 最も適切なものはどれか。
ITパスポート試験令和5年問76
品質管理担当者が行っている検査を自動化することを考えた。 10,000枚の製品画像と,それに対する品質管理担当者による不良品かどうかの判定結果を学習データとして与えることによって, 製品が不良品かどうかを判定する機械学習モデルを構築した。100枚の製品画像に対してテストを行った結果は表のとおりである。 品質管理担当者が不良品と判定した製品画像数に占める, 機械学習モデルの判定が不良品と判定した製品画像数の割合を再現率としたとき,このテストにおける再現率は幾らか。
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