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コンピューターの仕組み ITパスポート対策テクノロジ系コンピュータシステム編①

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2023-10-252023-10-24

コンピュータの構成

コンピューターは様々な部品から構成されていますが、

  • 演算装置
  • 制御装置
  • 記憶装置
  • 入力装置
  • 出力装置

の5つが、コンピューターの5大装置(5大機能)と呼ばれています。

コンピューターの5大装置

プロセッサ

プロセッサは、演算装置と制御装置を合わせた装置であり、コンピューターのメインのプロセッサはCPU(Central Processing Unit)と呼ばれ、コンピューターの機能を実現する上で最も重要な部分となっています。

プロセッサとメモリや入出力装置はバスと呼ばれる経路で結ばれ、制御部がメモリから取り込んだ命令やデータを演算部に渡して処理し、結果がメモリに書き込まれます。

CPUの仕組み

クロック周波数

CPU内部ではクロック信号と呼ばれる信号に従って同期して(タイミングを揃えて)処理が行われます。

このクロック信号が1秒間に何回発せられるかを表したのがクロック周波数であり、基本的にクロック周波数が高いほど単位時間あたりに多くの処理が行われるため、高速に動作するということになります。単位はヘルツ(Hz)が使われます。

レジスタ

プロセッサの内部にある小規模な記憶領域です。CPUの32ビットや64ビットは汎用レジスタの容量を表しており、大きい方が一度に扱えるデータの量が多い(=速い)ということになります。

マルチコアプロセッサ

マルチコアプロセッサは、制御、処理装置(コア)を複数内蔵しているプロセッサです。コアが2つのものを「デュアルコア」、4つのものを「クアッドコア」、6つのものを「ヘキサコア」といい、処理性能が上がることから近年ではパソコンでもマルチコアが主流となっています。

GPU

Graphics Processing Unitの略で、3次元グラフィックスの描画など画像処理に特化したプロセッサです。ただ、近年はディープラーニングなど画像処理とは関係ない分野でも利用されており、一般的な演算にGPUを使用することをGPGPU(General Purpose GPU)といいます。

記憶装置(メモリ)

記憶装置はその名の通り、なんらかの情報を記憶しておくための装置ですが、大きく分けると電源を消してもデータが残り続ける不揮発性メモリと電源を消すとデータも消えてします揮発性メモリがあります。一般に揮発性メモリは不揮発性メモリよりも高速なので、キャッシュメモリやメインメモリとして使用されます。

主記憶装置と補助記憶装置

主記憶装置(メインメモリ)とはコンピューターが各演算を行うときに使用する作業場のようなものであり、高速なデータの読み書きを実現するため揮発性のメモリが使用されます。

これに対して補助記憶装置(外部記憶装置)はデータを長期に保存しておくための装置で、SSDやHDDなどの不揮発性メモリを使った装置で構成されます。

メインメモリと補助記憶装置

キャッシュメモリ

キャッシュメモリは、データを一時的に保存しておくためのメモリで、メインメモリよりさらに高速なためCPUとメインメモリの間にいれて、よく使用するデータを記憶しておくために使用されます。

1次キャッシュ、2次キャッシュと複数のキャッシュメモリで構成されている場合もあります。

キャッシュメモリの仕組み

ROM

ROMは、Read Only Memoryの略で、一度だけデータを書き込むことができ、利用時には読み出しのみが可能なメモリを指します。電子機器の制御を行うファームウェアやコンピューターを起動させるBIOSを格納するために利用されています。

RAM

Random Access Memoryの略で、読み書きができる揮発性のメモリです。以下の2つが代表的なものになります。

種類読み書き速度容量リフレッシュ用途
DRAMSRAMよりは遅い大きい必要メインメモリ
SRAM速い小さい不要キャッシュメモリ

DRAMにはSDRAM、DDR3、DDR4などの種類があります。

DIMM・SO-DIMM

DRAMチップを複数搭載したメモリ基板でコンピューターのメインメモリに使われます。

DIMM

フラッシュメモリ

半導体素子を利用して電気的に読み書きを行う不揮発性のメモリで、補助記憶装置などに利用されています。フラッシュメモリの例には以下のものがあります。

  • SSD(Solid State Drive)
  • SDカード
  • USBメモリ

光ディスク

レーザー光線を使用してデータを読み書きするタイプの記憶装置です。例えば以下のものがこれに該当します。

  • CD
  • DVD
  • ブルーレイディスク

CD-ROMやDVD-ROMは読み込むことしかできませんが、CD-R、DVD-Rはデータを書き加えることもできます。

ハードディスク

磁気によって情報を記録するタイプの記憶装置です。比較的安価で大容量の記録が可能なためPCの補助記憶装置としてよく使用されていますが、近年はより高速なSSDの利用も増えています。

ハードディスクドライブ

記憶階層

メモリを読み書き速度や容量で整理したものを記憶階層といいます。CPUに近い程、高速なメモリが使われますが、こうしたメモリは容量は小さく、容量辺りの単価は高くなっています。

記憶階層

入出力装置

入力装置

入力装置はコンピューターに対して何らかの情報を入力するために使用される装置で、以下のようなものがあります。

  • キーボード
  • マウス
  • タッチパネル
  • トラックパッド
  • スキャナ
  • バーコードリーダー

出力装置

出力装置はコンピューターの演算結果を人間に分かるよう外部に出力する装置で、

  • ディスプレイ
  • プリンター
  • プロジェクター
  • 3Dプリンター

などがこれに該当します。

入出力インタフェース

コンピューターと周辺機器をつなげるためのインターフェイス規格には以下のようなものがあります。

有線型

USBコンピュータなどに周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つ。USBハブを使えば最大で127台の機器を接続することができる。
IEEE1394コンピュータと周辺機器の接続に使用するシリアルバス規格。最大で63代の機器を接続できる。
HDMI映像・音声を1本のケーブルで送ることがでる通信規格。ゲーム機やPCとディスプレイを接続する際などに使われる。
DisplayPortHDMIよりも高速な映像・音声を送信できる通信規格。

無線型

Bluetooth2.4Ghzの電波を使用する近距離通信規格。ワイヤレスイヤホンなどで利用されている。
IrDA赤外線を利用した近距離通信規格。通信できる距離は30-100cm適度と短い。
ZigBee2.4GHzの電波を使用する近距離通信規格。消費電力が少なくIoTシステムでよく利用される。

デバイスドライバ

コンピューターに接続される周辺機器を動かすにはデバイスドライバというソフトウェアが必要となります。近年の大半の機器は、プラグアンドプレイと呼ばれる方式に対応しており、機器を接続すると自動でデバイスドライバーがインストールされるため意識する機会は少なくなっています。

主なコンピューターの種類

主なコンピュータには以下のようなものがあります。

パーソナルコンピュータ業務や個人で利用する一般なコンピュータ。いわゆるパソコン、PC。
マイクロコンピュータ家電などの機器に組み込まれて使用される小型のコンピュータ。
スーパーコンピュータ科学技術計算などに使われる超高性能のコンピュータ。
汎用コンピュータ業務システムなどで使われる大規模、高性能なコンピュータ。メインフレームとも。
スマートデバイススパートフォン、タブレットなど。
ウェラブル端末スマートウォッチ、スマートグラスなど、身につけられる小型デバイス。

これらのコンピューターは規模や用途は大きく異なりますが、根本的な仕組み自体が変わるわけではありません。

確認問題(過去問)

ITパスポート試験平成28年秋問58

GPU の説明として、 適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和元年秋問95

問95 プロセッサに関する次の記述中の a, bに入れる字句の適切な組合せはどれか。

ab処理用に開発されたプロセッサである。CPUに内蔵されている場合も多いが,より高度なb処理を行う場合には,高性能なaを搭載した拡張ボードを用いることもある。

ITパスポート試験平成29年春問57

デュアルコアプロセッサに関する記述として、 適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和4年問81

CPU の性能に関する記述のうち,適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成31年春問97

PC の CPU に関する記述のうち, 適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和元年秋問60

コンピュータの記憶階層におけるキャッシュメモリ,主記憶及び補助記憶と,それぞれに用いられる記憶装置の組合せとして,適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成28年秋問60

PCの製品カタログに表のような項目の記載がある。 これらの項目に関する記述のうち,適切なものはどれか。

ITパスポート28年秋問60

ITパスポート試験令和3年問90

CPU のクロックに関する説明のうち,適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和2年問79

次の1~4のうち,電源供給が途絶えると記憶内容が消える揮発性のメモリだけを全て挙げたものはどれか。

  1. DRAM
  2. ROM
  3. SRAM
  4. SSD

ITパスポート試験平成30年春問76

メモリに関する説明のうち,適切なものはどれか。

ITパスポート試験令和3年問64

CPU 内部にある高速小容量の記憶回路であり,演算や制御に関わるデータを一時的に記憶するのに用いられるものはどれか。

ITパスポート試験平成30年秋問65

CPU に搭載された1次と2次のキャッシュメモリに関する記述のうち,適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成29年秋問67

フラッシュメモリの説明として、 適切なものはどれか。

ITパスポート試験平成27年春問52

PCの処理効率を高めるために, CPUが主記憶にアクセスする時間を見かけ上短縮することを目的としたものはどれか。

ITパスポート試験令和4年問84

IoT 機器の記録装置としても用いられ,記録媒体が半導体でできており物理的な駆動機構をもたないので, HDD と比較して低消費電力で耐衝撃性も高いものはどれか。

ITパスポート試験令和5年問88

読出し専用のDVDはどれか。

ITパスポート試験平成28年秋問69

地球規模の環境シミュレーションや遺伝子解析などに使われており,大量の計算を超高速で処理する目的で開発されたコンピュータはどれか。

ITパスポート試験令和4年問94

インクジェットプリンタの印字方式を説明したものはどれか。

ITパスポート試験令和元年問58

PCの周辺装置を利用可能にするためのデバイスドライバに関する記述のうち,適切なものはどれか。

これだけで受かるITパスポート

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