中小企業診断士 財務・会計過去問 平成30年度
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問題文正答率:50.00%
第1問 商品 120,000 円を売り上げ、代金のうち 30,000 円を現金で受け取り、残額を掛けとした。以下のように入金伝票を作成した場合、振替伝票はどのように記入すべきか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、当社では 3 伝票制が用いられているものとする。
〔解答群〕
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問題文正答率:50.00%
第2問 20X1 年 1 月 1 日に購入した建物(取得原価 800,000 千円、耐用年数 20 年、残存価額ゼロ)を 20X2 年 6 月 30 日に 725,000 千円で売却した。ただし、決算日は 12月 31 日(年 1 回)であり、定額法により減価償却している。売却にあたり計上される固定資産売却損益の金額として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
取得原価 800,000千円、耐用年数20年、残存価額ゼロなので1回あたりの減価償却費は40,000千円となります。
X1年12月31日に一回決算日を通過しているので減価償却累計額は、40,000千円。売却時点までの半年分の減価償却は20,000千円なので仕分けは以下のようになります。
減価償却費累計額 | 40,000 | 建物 | 800,000 |
減価償却 | 20,000 | ||
現金預金 | 725,000 | ||
固定資産売却損 | 15,000 |
よってイが正解です。
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問題文正答率:50.00%
第3問 当社は本店のほかに支店があり、本支店間の債権債務は支店勘定および本店勘定により処理している。当月は、本支店間で以下の資料に記載された取引が生じた。月末時点における本店の支店勘定の残高として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、月初の支店勘定および本店勘定の残高はゼロであり、月末における未達事項はないものとする。
【資 料】
- ⑴ 本店は支店の広告宣伝費 30,000 円を現金で支払った。
- ⑵ 支店は本店の買掛金 70,000 円を現金で支払った。
- ⑶ 本店は支店の売掛金 15,000 円を現金で回収した。
- ⑷ 本店は原価 60,000 円の商品を支店に送付した。
〔解答群〕
解説・コメント
それぞれの本店側での仕分けを書いていくと以下のようになります。
⑴ 本店は支店の広告宣伝費 30,000 円を現金で支払った。
支店 | 30,000 | 現金 | 30,000 |
⑵ 支店は本店の買掛金 70,000 円を現金で支払った。
買掛金 | 70,000 | 支店 | 70,000 |
⑶ 本店は支店の売掛金 15,000 円を現金で回収した。
現金 | 15,000 | 支店 | 15,000 |
⑷ 本店は原価 60,000 円の商品を支店に送付した。
支店 | 60,000 | 仕入 | 60,000 |
よってウが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第4問 A社は、20X1 年 12 月 31 日にB社株式の 80 %を 85 百万円で取得した。取得時のA社およびB社の貸借対照表は以下のとおりである。なお、B社の諸資産および諸負債の簿価は、時価と一致している。取得時におけるのれんと非支配株主持分の金額の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
B株の取得価格とB社の持つ資本を相殺します。ただし、取得した株式は80%であり、B社の資本の20%は他の株主に帰属する部分と考えられるのでこれを非支配株主持分に計上します。貸借差額でのれんを求めます。
資本金 | 40 | B株 | 85 |
利益剰余金 | 40 | 非支配株主持分 | 16 |
のれん | 21 |
よってエが正解です。
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問題文正答率:50.00%
第5問 ソフトウェアの会計処理および開示に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第6問 ファイナンス・リース取引の借手側の会計処理および開示に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第7問 当社は企業向けのセミナーや研修を中心とした業務を営んでいる。決算にあたり以下の一連の取引に対し計上される収益および費用の金額の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
- 4 月 20 日
- 7 月開講予定のセミナー(全 10 回、50,000 円/回)の受講料総額500,000 円を現金で受け取った。
- 5 月 30 日
- 開講準備にあたり、全 10 回分のテキスト作成のため現金 250,000円を支出した。
12 月 31 日(決算日) 全 10 回のセミナーのうち 6 回が終了していた。
〔解答群〕
解説・コメント
サービス業ではサービスの提供が終了した時点で費用、収益を認識します。
4月20日の受講料受取時は、
現金 | 500,000 | 前受金 | 500,000 |
5月30日のテキスト作成時支出の際は、
仕掛品 | 250,000 | 現金 | 250,000 |
としてセミナー開催時に、役務収益、役務原価を計上します(6回分をまとめて書いてます)。
前受金 | 300,000 | 役務収益 | 300,000 |
役務原価 | 150,000 | 仕掛品 | 150,000 |
よってアが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第8問 部門別個別原価計算に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第9問 当社は製造間接費の予定配賦を行っている。製造間接費予算については公式法変動予算を採用している。以下の資料に基づき、製造間接費配賦差異のうち、予算差異の金額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
⑴ 月間の製造間接費予算
基準操業度 5,000 時間 固定費 150,000 千円 変動費率 20 千円/時間
⑵ 当月の実際操業度 4,000 時間
⑶ 当月の製造間接費実際発生額 245,000 千円
〔解答群〕
解説・コメント
公式法変動予算の予算額は変動費率×実際操業度+固定予算額なので 20×4,000+150,000=230,000となります。
これから実際発生額を引いて、230,000 - 245,000 = -15,000 なのでアが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第10問 以下の資料は、20X1 年の実績と 20X2 年の予算の抜粋である。20X2 年における財務比率の変化に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第11問 当社の当期の損益計算書は、以下のとおりであった。下記の設問に答えよ。
(設問 1 )当社では、次期の目標営業利益を 55,000 千円に設定した。他の条件を一定とすると、目標営業利益を達成するために必要な売上高として、最も適切なものはどれか。
(設問 2 )次期の利益計画において、固定費を 2,000 千円削減するとともに、販売価格を190 円に引き下げる案が検討されている。また、この案が実施されると、販売数量は 1,400 千個に増加することが予想される。次期の予想営業利益として、最も適切なものはどれか。なお、他の条件は一定であるものとする。
解説・コメント
他の条件を一定とのことですから、変動比率は時期も0.4(80÷200)のままとなります。
売上-変動費-固定費=利益ですので、S-0.4S-104,000千円=55,000千円となり、目標営業利益を55,000千円を達成する売上高は、265,000千円となります。よって設問1はイが正解です。
販売価格を190円に引き下げ、販売数量は 1,400千個に増加すると売上高は、190円×1,400千で266,000千円となります。
固定費は2,000千円減って102,000千円、変動費は、80円×1,400千個で112,000千円になるので、266,000千円-112,000千円-102,000千円で利益は52,000千円となります。よって設問2はアが正解です。
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問題文正答率:50.00%
第12問 キャッシュ・フロー計算書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第13問 A社は、額面 100 万円の社債(償還までの期間が 3 年、クーポン・レート 3 %(年1 回払い))を発行しようと考えている。現在、複利最終利回りは 2.0 %と予想される。このとき、A社の社債の価格はおよそいくらと考えられるか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、複利現価係数と年金現価係数は以下のものを使用すること。
〔解答群〕
解説・コメント
社債価格は、債務者にとってのキャッシュフローを債務者の期待収益率で割り引くことで求められます。
この場合、1年目に利息分の3万円、2年目に利息分の3万円、3年目に利息+元本の103万円が入ってきて、期待収益は複利最終利回りは 2.0%となります。
毎年はいってくる3万円の分を年金原価係数で計算すると3×2.883で8.649、3年後の100万円を複利現価係数で割り引くと100×0.924で92.4、これを足し合わせて102.849でおおよそ103万円となります。
よってウが正解です。
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問題文正答率:50.00%
第14問 デリバティブに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第15問 コールオプションの価格に関する以下の文章の空欄①〜④に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
コールオプションの価格は、権利行使したときに得られる ① 価値とこれに上乗せされる ② 価値の合計から構成されている。 ① 価値は ③ 価格から ④ 価格を控除することにより得られる。 ③ 価格 - ④ 価格 ≦ 0 のときは ① 価値はゼロとなる。
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第16問 分散投資によるポートフォリオのリスク減少の様子を示した以下の図と、図中の①と②に当てはまる用語の組み合わせのうち、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第17問 以下の図は、すべての投資家が共通して直面する危険資産のみから構成される危険資産ポートフォリオの集合を示したものである。この図を用いた説明となる以下の文章の空欄①と②に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
危険資産のみから構成されるポートフォリオの集合のうち、リスク・リターンの面から望ましい組み合わせのみを選んだ曲線 AC を ① と呼ぶ。
安全資産と曲線 AC 上の任意の点Dで新しいポートフォリオを作ることにした。このとき、新たなポートフォリオのリスク・リターンの組み合わせは安全資産と点Dを結ぶ直線で示される。安全資産と曲線 AC 上の任意の点で作られる最も望ましいリスク・リターンの組み合わせを ② と呼ぶ。
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第18問 資産A、Bの収益率の期待値(リターン)と標準偏差(リスク)および相関係数が以下の表のように与えられているとき、資産A、Bを組み込んだポートフォリオの収益率が 16 %になるためには、資産Aへの投資比率を何%にしたらよいか。最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
各資産の期待値を加重平均したものがポートフォリオのリターンとなるので、資産Aの構成比率をxとすると、10x+20(1-x)=16でx=0.4となります。
標準偏差や相関係数が記載されているので戸惑いますがこれらは使用せずに解くことができます。
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問題文正答率:50.00%
第19問 以下の一連の取引に対する 3 月 10 日時点の記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、当店では振当処理を採用しており、決算日は 3 月 31 日である。
20X1 年 2 月 15 日(取引発生時)
商品 1 万ドルを仕入れ、代金は買掛金とした。
直物為替レートは、 1 ドル 100 円であった。
20X1 年 3 月 10 日
上記の買掛金について為替予約をした。
直物為替レートは 1 ドル 103 円であった。
先物為替レートは 1 ドル 106 円であった。
〔解答群〕
解説・コメント
振当処理とは、為替予約と外貨建取引を1つの取引とみなすやり方です。
①取引時(2月15日)
仕入れ | 1,000,000 | 買掛金 | 1,000,000 |
②為替予約時(3月10日)
取引時の直物レートと予約時の直物レートの差額(直々差額)を為替差損益として計上します。
為替差損 | 30,000 | 買掛金 | 30,000 |
予約時の直物レートと先物レートの差額(直先差額)を前払費用として計上します。
前払費用 | 30,000 | 買掛金 | 30,000 |
※前払費用は決算時に当期分を為替差損益に振替える。
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問題文正答率:50.00%
第20問 市場の効率性に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第21問 以下の損益計算書について、下記の設問に答えよ。
なお、当期の総資産は 1,500 百万円(= 有利子負債 1,000 百万円 + 株主資本 500百万円)とする。
また、当社では ROA を営業利益÷総資産と定義している。
(設問 1 )営業利益は経営環境によって変動する。したがって、投下資本を一定とした場合、それに応じて ROA も変動する。ROA が 15 %に上昇した場合、ROE は何%になるか、最も適切なものを選べ。
(設問 2 )ROA の変動に対して ROE の変動を大きくさせる要因として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
ROEは当期純利益÷自己資本です。
他の条件が変わらずROAが15%になったので、営業利益をxとすれば、x÷1,500=0.15で、x=225となります。
営業利益から支払利息、税金を引いて当期純利益は、225-50-70=105となるので、これを株主資本500で割ればROEがでます。よって設問1はイです。
負債比率は負債と自己資本の比率なのでこれが変化するとROEは影響を受けます。よって設問2はウが正解となるます。
https://ja.mondder.com/fq?id=951🔗
問題文正答率:50.00%
第22問 次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
経済命数がいずれも 2 年で初期投資額Iが同一である 2 つの投資案AとBがある。各投資案の各期のキャッシュフロー R1、R2 が以下のように予測されている。いずれも資本コストは 5 %であり、そのときの内部収益率rと正味現在価値 NPVが以下のように計算されている。
投資案 | I | R1 | R2 | r | NPV |
A | -100 万円 | 10 万円 | 120 万円 | 14.7 % | 18.4 万円 |
B | -100 万円 | 100 万円 | 20 万円 | 17.1 % | 13.4 万円 |
(設問 1 )投資案Aと投資案Bのどちらを採択するかについて、内部収益率法と正味現在価値法では結論が異なっている。その理由として、最も適切なものはどれか。
(設問 2 )投資案Aと投資案Bのいずれを採択すべきか。①結論と②その根拠を示す計算方法の組み合わせとして、最も適切なものを選べ。
解説・コメント
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