中小企業診断士 財務・会計過去問 令和元年度
オプション
問題文正答率:50.00%
第1問 8 月の商品Aの取引は以下のとおりであった。 8 月の商品売買益として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、先入先出法を採用しているものとする。
日付 | 摘要 | 数量 | 単価 |
8 月 1 日 | 前月繰越 | 20 個 | 300 円 |
2 日 | 仕 入 | 100 個 | 350 円 |
5 日 | 仕入戻し | 10 個 | 350 円 |
16 日 | 売 上 | 80 個 | 600 円 |
19 日 | 売上戻り | 10 個 | 600 円 |
31 日 | 次月繰越 | 40 個 |
〔解答群〕
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問題文正答率:50.00%
第2問 A社は、20X1 年 4 月 1 日に補助金 6,000 千円を現金で受け取った。続いて 20X1 年 10 月 1 日に、その補助金 6,000 千円と自己資金 16,000 千円で機械装置 22,000 千円を購入し、直ちに使用を開始した。その際、直接減額方式による圧縮記帳を行った。また、20X2 年 3 月 31 日(決算日)に、定額法(耐用年数 4 年、残存価額ゼロ)により減価償却を行った。
購入時の固定資産圧縮損と決算時の減価償却費の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
4月1日に補助金6,000千円を受け取った際の仕分け。
現金預金 | 6,000 | 国庫補助金受贈益 | 6,000 |
10月1日に機械を購入した際の仕分け。
機械装置 | 22,000 | 現金預金 | 22,000 |
固定資産圧縮損 | 22,000 | 機械装置 | 6,000 |
※補助金は固定資産圧縮損とし、機械装置を直接減額します。
期末に減価償却費を計上する際の仕分け。
減価償却費 | 6,000 | 減価償却費累計額 | 2,000 |
※購入したのが期中であるため1年分ではなく月割りで計上します(12,000÷4 ×6÷12 = 2,000)。
よって正解はアとなります。
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問題文正答率:50.00%
第3問 連結会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第4問 決算日における当座預金勘定の残高は 960,000 円であったが、取引銀行から受け取った残高証明書の残高と一致していなかった。そこで、不一致の原因を調べたところ以下の事項が判明した。
- 決算日に現金 60,000 円を当座預金口座へ預け入れたが、銀行の営業時間外のため、銀行側は翌日付の入金としていた。
- 買掛金支払いのため振り出した小切手 30,000 円が、先方に未渡しであった。
- 受取手形 20,000 円が取り立てられていたが、通知が未達であった。
このとき、銀行の残高証明書に記載されていた残高として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
1番目の時間外預入は、銀行側にはまだ反映されていないため、-60,000円。
2番目の未渡小切手は、こちら側で記帳処理しているが、実際にはやり取りが行われていなかったということなので修正し、+30,000円。
3番目の通知未達は、口座には反映しているが記帳が行われていないので、これを行い、+20,000円
よって 960,000-60,000+30,000+20,000= 950,000円
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問題文正答率:50.00%
第5問 会社法上の計算書類に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第6問 棚卸資産の評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第7問 負債の会計処理と開示に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第8問 決算に当たり、期首に取得した備品 1,200 千円(耐用年数 4 年、残存価額ゼロ)について定額法で減価償却を行った。しかし、この備品の税法上の耐用年数は 6 年であった。このとき、計上される繰延税金資産または繰延税金負債の金額として、最も適切なものはどれか。なお、法人税等の実効税率は 30 %とする。また、期首における一時差異はないものとする。
解説・コメント
定額法、残存価額ゼロなので耐用年数4年で減価償却費を計算すると300千円となります。
しかし、税法上の耐用年数は6年なので税法上認められる減価償却費は、200千円となります。
つまり、300千円-200千円=100千円は費用として認められません。
税金がかかるのはこの内、30%なので繰延税金資産(今は費用とならないが、将来費用となり課税所得を減らすものであるため資産)30千円を計上します。
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問題文正答率:50.00%
第9問 8 月中の材料Sの取引に関する以下の資料に基づき、材料消費価格差異として最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、材料の予定消費価格は 510 円/kgであり、材料の実際消費額は総平均法を用いて計算している。
【資 料】
8月1日 前月繰越 20 kg 500 円/kg
10日 仕 入 30 kg 600 円/kg
25日 出 庫 40 kg(うち直接材料 30 kg 間接材料 10 kg)
31日 次月繰越 10 kg
〔解答群〕
解説・コメント
月初の在庫価格は500円×20㎏で10,000円。当月仕入れ分は、600円×30㎏で18,000円。
総平均法なので当月の実際消費価格は、28,000円÷50㎏=560円となります。
価格差異は、予定価格-実際価格×実際消費量で計算できるで、510円-560円×40㎏=-2,000円となります。
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問題文正答率:50.00%
第10問 当社では、製品の製造に当たり必要な部品Xを 1 か月に 300 個自製しているが、A工業から当該部品を 1 個当たり 19 千円で販売したいという提案があった。自製の場合と購入の場合ではどちらがいくら有利であるか。次月の予算に関する以下の資料に基づき、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
1 .部品Xの製造原価
変動費 | @15千円 300個 | 4,500千円 |
固定費 | 2,300千円 | |
合 計 | 6,800千円 |
2 .固定費には部品Xの製造に必要な特殊機械の賃借料 900 千円が含まれているが、部品Xを購入する場合には不要となる。
〔解答群〕
解説・コメント
購入価格は、19千円×300個で5,700千円ですが、固定費2,300千円-900千円=1,400千円は購入した場合でもかかり続けます。
よって比較価格は、5,700千円+1,400千円=7,100円となり、自社生産6,800千円の方が300千円有利ということになります。
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問題文正答率:50.00%
第11問 当社の貸借対照表および損益計算書は以下のとおりであった。下記の設問に答えよ。
(設問 1 )20X2 年の固定比率の値として、最も適切なものはどれか。
(設問 2 )20X1 年から 20X2 年の総資本営業利益率の変化とその要因に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
固定比率は、固定資産÷自己資本なので、108,000÷(50,000+40,000)= 1.2となります。
よって設問1はウが正解となります。
固定比率と固定長期適合率による安全性分析 計算式と目安 確認問題付き
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総資本営業利益率は、営業利益÷総資本で求めることができます。それぞれ計算すると20X1年が16,000÷160,000で0.1、20X2年が21,000÷200,000で0.105となり上昇していることが分かります。
売上高営業利益率は、営業利益÷売上高で求めることができるので、計算すると20X1年が16,000÷128,000で0.125、20X2年が21,000÷210,000で0.1となり低下していることが分かります。
総資本回転率は、売上高÷総資本で求めることができるので、計算すると20X1年が128,000÷160,000で0.8、20X2年が210,000÷200,000で1.05となり上昇していることが分かります。
よって設問2はイが正解となります。
回転率と回転期間による効率性分析の基本
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問題文正答率:50.00%
第12問 有形固定資産を売却することで得た資金の全額を、長期借入金の返済にあてたとする。他の条件を一定とすると、これによるキャッシュ・フロー計算書および財務比率への影響に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
- 財務活動によるキャッシュ・フローは減少する。
- 自己資本比率は上昇する。
- 投資活動によるキャッシュ・フローは減少する。
- 流動比率は上昇する。
〔解答群〕
解説・コメント
- 〇 長期借入金の返済により財務活動によるキャッシュ・フローは減少します。
- 〇 総資本が減少するため自己資本比率は上昇します。
- × 固定資産の売却収入により投資活動によるキャッシュ・フローは増加します。
- × 流動資産、流動負債には影響がないため流動比率は不変です。
よってアが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第13問 以下の図は、横軸にリスク、縦軸にリターンを取ったリスク・リターン平面上に、資産Aから資産Dのそれぞれのリスクとリターンをプロットしたものである。このとき、図中にある無差別曲線を有する投資家が、保有する際に最も望ましいと考えられる資産として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
無差別曲線とは同等に好ましいものの組み合わせを結んだ曲線です。
リターンが同水準ならリスクは低い方がよいので、左上に位置する曲線の方が望ましいことになります。
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問題文正答率:50.00%
第14問 オプションに関する記述として、最も不適切なものはどれか。
解説・コメント
本質的価値は、原資産価格と権利行使価格の差額を意味します。
一方、時間的価値とは原資産価格が変動する不確実性に対する価値を意味します。
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問題文正答率:50.00%
第15問 ポートフォリオに関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第16問 A社は新社屋の完成に当たって、20 年間の火災保険契約を保険会社と結ぶことにした。保険会社によって、(1)保険料 300 万円を一括して支払う「一括払」タイプ、(2) 20 回払いで、契約時に 20 万円、それ以降は年末に 20 万円ずつ支払う「分割払」タイプの 2 種類から選ぶことができる。契約時点は年初であり、支払額以外の契約条件は同一である。
この保険契約でA社が選ぶべき支払額のタイプおよびその現在価値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、割引率は 5 %とし、そのときの年金現価係数は、19 年の場合には 12、20 年の場合には 12.5 を用いること。
解説・コメント
(1)はそのまま300万円。
(2)は最初に払う20万円と以後毎期末に支払う20万円19回分を年金原価係数で現在価値に直したものを足して、20+20×12=260万円。
(2)の方が現在価値が低いのでウが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第17問 次の文章は、X、Yの 2 資産から構成されるポートフォリオのリターンとリスクの変化について、説明したものである。空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
以下の図は、X、Yの 2 資産から構成されるポートフォリオについて、投資比率をさまざまに変化させた場合のポートフォリオのリターンとリスクが描く軌跡を、2 資産間の A が異なる 4 つの値について求めたものである。
X、Yの A が B のとき、ポートフォリオのリターンとリスクの軌跡は①に示されるように直線となる。 A が C なるにつれて、②、③のようにポートフォリオのリスクをより小さくすることが可能となる。 A が D のとき、ポートフォリオのリスクをゼロにすることが可能となり、④のような軌跡を描く。
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第18問 金利に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第19問 自己資本利益率(ROE)は、次のように分解される。
ROE =この式に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第20問 資金調達に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第21問 負債と純資産の構成が 2 : 1 の企業がある。この企業の税引前負債資本コストが3 %(税率は 30 %)、株主資本コストが 12 %であるときの加重平均資本コストとして、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
構成比率に資本コストをかけたものを足し合わせて求めますが、負債には節税効果があるのでさらに1-税率をかけます。
2/3×3×(1-0.3)+1/3×12 =5.4
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問題文正答率:50.00%
第22問 A社は、5,000 万円の資金を必要とする新規事業を始めようとしている。この投資により毎期 300 万円の営業利益を確実に得ることができ、この営業利益はフリーキャッシュフローに等しいものとする。今、5,000 万円の資金を調達するために、次の 2 つの相互排他的資金調達案が提案されている。
MM 理論が成り立つものとして、下記の設問に答えよ。
- (第 1 案)5,000 万円すべて株式発行により資金調達する。
- (第 2 案 )2,500 万円は株式発行により、残額は借り入れにより資金調達する。
なお、利子率は 5 %である。
(設問 1 )第 2 案の自己資本利益率として、最も適切なものはどれか。ただし、法人税は存在しないものとする。
(設問 2 )法人税が存在する場合、(第 2 案)の企業価値は(第 1 案)のそれと比べていくら差があるか、最も適切なものを選べ。ただし、法人税率は 30 %とする。
解説・コメント
設問1は、利息支払い後の利益額(300-125=175万円)を自己資本2,500万円で割って求めることができます。
負債には節税効果があるため、法人税率がある状況下では負債ありは負債なしと比べて、負債額×税率だけ企業価値が高くなります。よって、2,500×0.3=750万でエが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第23問 投資評価基準に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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解説・コメント
売れたのは80個-10個(売上戻り分)で70個なので、売上は70個×600円=42,000円です。
先入先出法なので、この内20個は単価300円、50個は単価350円として計算すると、(20個×300円)+(50個×350円)=23,500円 と売上原価がでます。
よって商品売買益は、42,000円-23,500円=18,500円となります。