薬剤師国家試験 過去問 第106回2日目(1) 一般問題(薬学実践問題)
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問題文正答率:50.00%
一般問題(薬学実践問題)【物理・化学・生物、衛生/実務】
問196−197 27歳既婚女性。生理が遅れているため、自宅近隣のドラッグストアで、妊娠検査薬※を購入した。自宅でこの検査薬の説明書どおりに採尿部に尿をかけて、規定の時間が経過したのち反応を観察した。
※妊娠時にはヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)が分泌されることが知られており、尿中の(hCG)をイムノクロマトグラフィーで検出する妊娠検査薬が市販されている。
問196(物理・化学・生物)
次の模式図は、この女性が購入した妊娠検査薬の検出メカニズムを表している。以下の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
抗体A:マウス抗X標識抗体
抗体B:マウス抗X抗体
抗体C:ウサギ抗Y抗体
問197(実務)
検査薬を購入した女性は、表示された検査結果をみて、判定窓の線が薄かったことから不安を感じて、購入したドラッグストアに行った。この女性に対する薬剤師の対応として、適切なのはどれか。2つ選べ。
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問題文正答率:50.00%
問198−199 53歳男性。骨転移の認められる去勢抵抗性前立腺がんに対し、塩化ラジウム(223Ra)注射液を、1回55kBq/kgとし、4週間間隔で、計6回の投与を行うこととなった。
今回、予定どおりに患者が来院し、1回目の投与が終了した。
問198(物理・化学・生物)
Ra及び223Raに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問199(実務)
外来がん治療担当の薬剤師は、この注射液の初回投与を終えた患者に対し、外来化学療法処置室において、投与後1週間における生活上の注意事項を伝達することになった。なお、この患者は、妻と長男の3人暮らしである。薬剤師が説明する内容として、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
198
2→ほとんど体内に放出されるため体内被曝の影響を考慮する
4→高LTEである
5→半減期は11.4日であるため、注意する必要がある
199
1→その日の最後に行うことが望ましい
放射性物質を含む可能性が高いため、入浴後は浴槽などをよく洗う必要がある
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問題文正答率:50.00%
問200−201 60歳男性が処方箋を持ってかかりつけの薬局を訪れた。処方箋を受付に渡そうとしたところ、男性は胸を押さえながら床に倒れた。男性に意識はなく、正常な呼吸も確認できなかった。薬剤師は、同僚に119番通報及び自動体外式除細動器(AED)の手配を依頼し、AEDの到着まで胸骨圧迫を開始した。なお、心肺蘇生は日本蘇生協議会ガイドライン2015に基づいて実施した。
問200(実務)
AED到着後、手順に従い電極を装着し、機器による判定の後、薬剤師は電気ショックを実施した。電気ショック後に行うべきことはどれか。1つ選べ。
問201(物理・化学・生物)
この傷病者に用いたAEDの1回の電気パルスの平均電圧は1,000V、平均電流は15A、通電時間は10msであった。1回のパルスが傷病者に与える仕事の大きさに最も近い値はどれか。1つ選べ。傷病者に取り付けた電極間の抵抗は67Ωとする。
解説・コメント
200
5→AEDを使用する際に電気ショック後におこなうべきものとして選択肢5が該当する
201
1000V*15A=15000J/s
15000J/s*10ms=10000ml
=150J
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問題文正答率:50.00%
問202−203 地域医療支援病院として、住民に医療情報を提供するために健康フェアを開催することになった。勤務する薬剤師は、MRI(Magnetic Resonance Imaging) 検査に不安を持つ患者が多いと感じていたため、MRI検査の原理と検査時の注意事項についてのリーフレットを作成することにした。
問202(物理・化学・生物)
リーフレット中のMRI検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問203(実務)
貼付剤を貼ったままMRI検査を受けても大丈夫かどうかという質問が多いため、リーフレット中に注意すべき製品を記載することにした。以下の経皮吸収型製剤のうち、貼付したままMRI検査を行うと貼付部位に火傷を起こす可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
202
2→ラジオ波を使用するため被曝に注意する必要はない
4→脳や脊髄を観察するのに有用である
5→超音波診断法の記述である
203
ニュープロパッチにはアルミが含有しているのでやけどを引き起こす可能性がある
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問題文正答率:50.00%
問204−205 米国食品医薬品局より、ある医薬品の原薬から微量のN-ニトロソジメチルアミン(NDMA、下図)が検出されたとの発表があった。NDMAは発がん性が報告されており、薬物の原薬に混入したり製造工程で生成される可能性がある。そこで、品質管理に携わっている製薬企業の薬剤師は、ガスクロマトグラフィー/質量分析計(GC/MS)を用いて自社製品中のNDMAの混入を調べることにした。
問204(物理・化学・生物)
この分析に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問205(実務)
我が国で販売されている製品(錠剤)でもNDMAの混入が確認され、クラスⅠの自主回収が実施された。この情報提供を受けた薬局薬剤師がとるべき行動のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
204
1→窒素ガスやヘリウムガスが用いられる
205
3→健康被害が生じる可能性がある
そのため使用しないように伝える必要がある
4→処方医への疑義紹介が必要となる
5→製造販売業者などに返品する必要がある
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問題文正答率:50.00%
問206−207 76歳男性。体重50kg。高血圧と心不全により入院となり、処方1が開始となった。入院時のeGFRは23.9mL/min/1.73m2であったが、尿量が増加し浮腫も徐々に改善して、状態も安定してきた。1週間後、便秘に対し処方2が開始となった。さらに1週間後、血清カリウム値が5.6mEq/Lと上昇したため、経口ゼリー剤Aを追加した。
- (処方1)
- フロセミド錠40mg 1回1錠(1日1錠)
- テルミサルタン錠20mg 1回1錠(1日1錠)
- ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)
- ジゴキシン錠0.125mg 1回1錠(1日1錠)
- エドキサバントシル酸塩水和物錠30mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 7日分
- (処方2)
- 酸化マグネシウム錠330mg 1回1錠(1日3錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 7日分
問206(実務)
本症例において、注意する事項として正しいのはどれか。2つ選べ。
問207(物理・化学・生物)
経口ゼリー剤Aの成分の化学的性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
解説・コメント
206
1→気づいた時点で1回分服用する
2→残ったものは破棄する
4→WFの薬効を評価するもの
207
経口投与で吸収されずに腸管でカルシウムイオンを放出する
そしてカリウムイオンを吸着して糞便中へと排泄される
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問題文正答率:50.00%
問208−209 65歳女性。2日ほど前から、下腹部の痛みを感じ、皮疹が発現したため、かかりつけ医を受診したところ、帯状疱疹と診断された。以下の処方が出され、処方箋を持って薬局を訪れた。面談で「1日5回飲むのは大変で飲み忘れると思う」と訴えがあった。
- (処方)
- アシクロビル錠400mg 1回2錠(1日10錠)
- 1日5回 朝食後・昼食後・おやつ時・夕食後・就寝前 7日分
この患者は、この薬局をかかりつけとして日頃から利用していたので、薬歴を確認したところ、3年前にも帯状疱疹でバラシクロビル塩酸塩錠500mgを服用しており、1日3回服用でもアドヒアランスが良好ではなかったことが判明した。そこで、薬剤師は医師に連絡をとり、アドヒアランスが不良となる可能性があることを伝え、1日1回のアメナメビル錠への変更を提案したところ、承諾を得たので、以下の処方に変更し、患者に服薬指導した。
- (変更後の処方)
- アメナメビル錠200mg 1回2錠(1日2錠)
- 1日1回 朝食後 7日分
問208(実務)
薬剤師がこの患者に指導した内容についてSOAP形式で薬剤服用歴管理記録に記載した。(S)、(O)、(A)、(P)の項目と対応する内容の組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
問209(物理・化学・生物)
次のア~ウは、この患者に対して検討されたアシクロビル、バラシクロビル、アメナメビルの構造式のいずれかを示す。これらの薬物に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
208
1→Oに記載する
2→Sに記載する
3→Pに記載する
5→Pに記載する
209
4→アシクロビルの記述である
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問題文正答率:50.00%
問210−211 81歳男性。半年前に妻を亡くしてから在宅医療を受けている。また、10年前から糖尿病の治療のため、処方1の薬剤を服用している。
- (処方1)
- グリメピリド口腔内崩壊錠3mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 28日分
最近、患者宅を薬剤師が訪問したところ、近所に住む娘から低血糖症状が頻回に発現するとの情報を得た。そこで、アドヒアランスを考慮し、医師に処方1を中止して処方2への変更を提案したところ、受け入れられた。
- (処方2)
- オマリグリプチン錠25mg 1回1錠(1日1錠)
- 毎週日曜日 1日1回 朝食後4日分(投与実日数)
問210(実務)
薬剤師が患者の家族に対し、処方2について説明する内容として、正しいのはどれか。1つ選べ。
問211(物理・化学・生物)
処方2で用いられた薬物は、プロテアーゼであるジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)の基質結合部位に結合して阻害することにより血糖降下作用を示す。この薬物は、以下の図に示したようなDPP-4の基質結合部位のアルギニン残基、グルタミン酸残基、フェニルアラニン残基の側鎖とそれぞれ相互作用する官能基をもつ。処方2の薬物の構造はどれか。1つ選べ。ただし、グアニジノ基は水素結合相互作用におけるプロトン供与体として働く。
解説・コメント
210
1→αグルコシダーゼ阻害薬の記述である
3→カルシウムチャネル遮断薬の記述である
4→WFに記述である
5→鉄剤の記述である
211
1→グリメピリドである
2→ナテグリニドである
3→ボグリボースである
5→ブホルミンである
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問題文正答率:50.00%
問212−213 78歳男性。肺がん末期のため、在宅で緩和ケアを受けている。痛みに対して以下の薬剤が処方されていた。本日、薬剤師が患者宅を訪問したところ、痛みの評価は、NRS(数値スケール)で6となり、痛みが増強してきた。そこで、薬剤師が医師に痛みの三段階除痛ラダーに基づき、オピオイド鎮痛薬の追加を提案することにした。
- (処方)
- アセトアミノフェン錠500mg 1回2錠(1日8錠)
- 1日4回 朝昼夕食後・就寝前 14日分
問212(実務)
この患者にこの段階で追加する薬物として適切なのはどれか。2つ選べ。
問213(物理・化学・生物)
追加された鎮痛薬はオピオイド受容体に作用する。オピオイド受容体には、内因性リガンドとして、以下に示したメチオニンエンケファリンなどのペプチドが知られている。内因性リガンドと受容体との相互作用を考えたとき、追加された鎮痛薬の受容体との相互作用及びファーマコフォアに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
212
2→セレコキシブである
4→インドメタシンである
5→アミトリプチンである
213
3→カルボキシ基は有さない
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問題文正答率:50.00%
問214−215 70歳男性。1年前に妻ががんで死亡し、娘夫婦と同居している。半年前から、元気がなく、物忘れをすることがあった。最近、「妻が私の隣に座って話しかけてくることがある」、「自分は邪魔にされている」、「娘の子供が私のお金を盗む」などの発言をするようになったので、娘に付き添われて病院を受診した。レビー小 体型認知症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
- (処方)
- ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠3mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
- 抑肝散エキス顆粒 1回2.5g(1日7.5g)
- 1日3回 朝昼夕食前 14日分
問214(実務)
この患者の情報から、処方された抑肝散エキス顆粒によって改善が期待される症状として適切なのはどれか。2つ選べ。
問215(物理・化学・生物)
抑肝散エキス顆粒に含まれる生薬のうち、サイコと協力して、この患者にみられる症状を改善することが最も期待されるのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
214
抑肝散は選択肢のほかに不眠症やアルツハイマー周辺症状にも適応がある
215
幻覚、妄想の症状を改善させる効果がある
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問題文正答率:50.00%
問216−217 75歳男性。3年前にパーキンソン病と診断され、レボドパ100mg・カルビドパ配合錠 1日3錠、トリヘキシフェニジル塩酸塩錠2mg 1日3錠で薬物治療を継続していた。3ヶ月前にレボドパ100mg・カルビドパ配合錠が1日5錠に増量になり(処方1)、さらに、今回から処方3が追加になった。処方2は、用法・用量の変更はなく継続中である。
- (処方1)
- レボドパ100mg・カルビドパ配合錠 1回1錠(1日5錠)
- 1日5回 7時、10時、13時、16時、20時 14日分
- (処方2)
- トリヘキシフェニジル塩酸塩錠2mg 1回1錠(1日3錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 14日分
- (処方3)
- プラミペキソール塩酸塩水和物徐放錠0.375mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
問216(実務)
患者の家族が薬局に処方箋を持参した。薬剤師が家族に行う説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
問217(物理・化学・生物)
この患者に起きていると考えられる生体内変化はどれか。2つ選べ。
解説・コメント
216
1→レボドパの吸収が低下するため服用しないこと
2→レボドパの効果が十分ではないかもしくはWearing-off現象がおきていると考える
5→急に中止すると悪性症候群を引き起こすことがあるため、段階的に減量していくことが大切である
217
2→相対的にコリン作動性神経の活動が強くなっている
3→ドパミンの作用が減弱している
5→中枢神経内のドパ脱炭酸酵素活性が低下している
https://ja.mondder.com/fq?id=6178🔗
問題文正答率:50.00%
問218−219 33歳女性。夫と2歳の娘との3人暮らし。2年前に慢性甲状腺炎(橋本病)と診断されて経過観察していたが、最近、疲れやすさ、皮膚の乾燥、便秘などの症状が現れるようになった。病院で検査を受けた結果、今回から薬物治療が開始になり、検査値が記載された処方箋を薬局に持参した。
- (処方)
- レボチロキシンナトリウム水和物錠25μg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
- (検査値)
- 甲状腺刺激ホルモン(TSH)20.2μU/mL
- 遊離トリヨードサイロニン(FT3)1.2pg/mL
- 遊離サイロキシン(FT4)0.5ng/dL
問218(物理・化学・生物)
甲状腺とその機能に関与するホルモンに対し処方薬がもたらす変化として正しいのはどれか。2つ選べ。
問219(実務)
薬剤師は患者からの聞き取りで、ときどき市販の胃腸薬(スクラルファート含有)やサプリメント(鉄分含有)を服用することがあり、便秘予防にひじきなどの海藻類をよく食べるとの情報を得た。患者への指導として誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
218
1→取り込みは促進しない
3→T₄分泌は増強しない
5→濃度は低下する
219
1→レボチロキシンの吸収が低下するおそれがあるため積極的な摂取は控えること
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問題文正答率:50.00%
問220−221 45歳男性。175cm、55kg。過去に痛風発作を経験したことがあったが、その後、症状は現れておらず、治療をしていなかった。最近、職場の健康診断で尿酸値の異常を指摘され、近所のA病院を受診した。受診時の検査で、血清クレアチニン値は0.8mg/dL、血清尿酸値は9.0mg/dL、ASTは15IU/L、ALTは18IU/Lであった。
A病院の担当医は、以下の処方で薬物治療を開始することを検討した。
- (処方)
- フェブキソスタット錠10mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
その際、A病院の担当医がお薬手帳を確認したところ、B総合病院消化器内科から、潰瘍性大腸炎に対してプレドニゾロンとアザチオプリンが処方され、服用中であることが判明した。
問220(実務)
検討中の処方に関し、A病院の担当医から薬剤部の薬剤師に相談があった。薬剤師の回答として適切なのはどれか。1つ選べ。
問221(物理・化学・生物)
高尿酸血症・痛風治療薬の処方を扱うことが多いこの薬剤師は、プリン塩基及び関連化合物の代謝経路について図のとおり整理した。この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
220
5→肝機能および腎機能に問題がないためベンズブロマロンが使用される
221
1→キサンチンである
4→ピリミジン塩基の記述である
5→アザチオプリンの血中濃度は上昇しない
https://ja.mondder.com/fq?id=6180🔗
問題文正答率:50.00%
問222−223 35歳女性。病院を受診したところ関節リウマチと診断され、以下の処方で治療を開始することになった。
- (処方1)
- メトトレキサートカプセル2mg
- 9時1カプセル、21時1カプセル(1日2カプセル)
- 毎週火曜日 1日2回 9時、21時 4日分(投与実日数)
- (処方2)
- メトトレキサートカプセル2mg
- 1回1カプセル(1日1カプセル)
- 毎週水曜日 1日1回 9時 4日分(投与実日数)
- (処方3)
- 葉酸錠5mg 1回1錠(1日1錠)
- 毎週( ) 4日分(投与実日数)
問222(実務)
( )に入る葉酸錠の服用方法として適切なのはどれか。1つ選べ。
問223(物理・化学・生物)
処方箋を受けた薬剤師は、核酸代謝における処方1、2と処方3を併用することの有用性について実務実習に来ている学生にわかりやすく説明するため、次に示すような図を作成した。この図の説明として正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
222
葉酸はメトトレキサート投与終了後に24~48時間以内に投与することとされている
223
2→B ジヒドロ葉酸 Cテトラヒドロ葉酸である
3→BからCへの反応を阻害する
5→メトトレキサートの作用減弱目的で使用される
https://ja.mondder.com/fq?id=6181🔗
問題文正答率:50.00%
問224−225 65歳男性。身長170cm、体重65kg。eGFRは42mL/min/1.73m2である。悪性リンパ腫のため、R-CHOP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)の1コース目を施行したところ、7日後に38℃の発熱がみられた。その際の検査値は次のとおりであった。
赤血球数350×104/μL、Hb11.2g/dL、Ht32%、白血球数480/μL(好中球63%、好酸球6%、好塩基球2%、単球14%、リンパ球15%)、血小板数9.8×104/μL、CRP5.0mg/dL
そこで、主治医は2コース目のR-CHOP療法を施行するにあたり、1コース目と同じ症状が現れた際に、フィルグラスチムを併用することを検討している。
問224(物理・化学・生物)
フィルグラスチムを検討する理由として、正しいのはどれか。1つ選べ。
問225(実務)
本症例にフィルグラスチムが処方された際の注意点として正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
224
1→エポエチンアルファの記述
2→エルトロンボパグの記述
4→メポリズマブの記述
5→CRPは抗炎症薬で産生が抑制される
225
1→投与前および投与後24時間以内は投与を避ける
2→1日1回の皮下注射を行う
5→腎機能による用量調整は必要でない
https://ja.mondder.com/fq?id=6182🔗
問題文正答率:50.00%
問226−227 70歳男性。10年前から2型糖尿病と前立腺がんに罹患し治療を受けている。また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の診断を受け、治療中である。今回友人より、「あなたは70歳だけど肺炎球菌ワクチンの接種をしないのか」と聞かれ、ワクチン接種の相談に薬局を訪れた。患者はインフルエンザワクチンを接種したことはあるが、肺炎球菌ワクチンを接種した経験はなかった。
問226(衛生)
薬剤師はこの患者からワクチンについて相談を受けた。この患者に接種が検討される肺炎球菌ワクチンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問227(実務)
肺炎球菌ワクチン及びこの患者のワクチン接種に関する注意点について、正しいのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
226
1→不活化ワクチンである
3→予防接種法B類疾病に分類される
4→13価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチンの記述である
227
1→接種可能な患者である
2→接種かのうである
3→凍結を避けて2~8度で保存
5→混合して投与してはいけない
https://ja.mondder.com/fq?id=6183🔗
問題文正答率:50.00%
問228−229 60歳男性。高血圧症及び不眠症のため、2週間ごとに近医を受診していた。最近、呼吸困難感及び胸痛を認め、さらに血痰及び喀血を生じたため、精査加療目的で大学病院に入院となった。その後、侵襲性肺アスペルギルス症と診断され、ボリコナゾールによる治療を翌日から開始することになった。入院時の持参薬は以下のとおりである。
- アジルサルタン錠20mg 1回1錠 1日1回 朝食後 14日分
- スボレキサント錠20mg 1回1錠 1日1回 就寝前 14日分
問228(実務)
ボリコナゾール投与開始にあたり、病棟担当薬剤師は持参薬の内容を確認して、病棟担当医に服用する薬剤の変更を提案した。その内容として適切なのはどれか。1つ選べ。
問229(衛生)
ボリコナゾールと処方変更前の薬物との相互作用の機序として適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
228
ボリコナゾールはCYP3A4阻害薬である
スボレキサントと併用すると血中濃度を上昇させるため併用禁忌
229
ボリコナゾールは窒素原子をもつ複素環であり分子内にトリアゾール環を有するためヘム鉄が結合する分子状酸素が入る場所にボリコナゾールが配位結合して可逆的に阻害する
https://ja.mondder.com/fq?id=6184🔗
問題文正答率:50.00%
問230−231 72歳男性。1ヶ月前に妻と死別後独居となり、毎日ほとんど食事をとらず、アルコールを多量に摂取していた。ある朝、娘が自宅を訪れたところ、意識消失状態で床に倒れていたため、救急車を呼び救急病院に搬送された。診察の結果、ウェルニッケ脳症を疑い、治療を開始した。
- 入院時所見:
- 身長167cm、体重50kg、尿量30mL/h
- 血清クレアチニン値0.65mg/dL、Na150mEq/L、K4.0mEq/L
問230(実務)
入院時に投与するのが適切なのはどれか。2つ選べ。
問231(衛生)
この患者の病態と栄養状態に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
230
ウェルニッケ脳症の疑いのためその治療を行うために選択肢3.4が適切となる
231
1→糖主体のエネルギー代謝から脂肪、タンパク質へのエネルギー代謝へ変わっている
https://ja.mondder.com/fq?id=6185🔗
問題文正答率:50.00%
問232−233 5歳男児。身長105cm、体重21kg。4日前から下痢が続いており、腹痛を伴う血便が見られた。さらに顔色が悪く、排尿がないことに母親が気づき救急病院を受診した。母親に聴取したところ、7日前に家族で焼肉を食べに行き、両親及び兄も軽い下痢を呈していることが分かった。主治医は、血液検査結果をふまえ、溶血性尿毒症症候群(HUS)と診断した。
体温37.3℃、脈拍120/分、血圧125/70mmHg、呼吸数24/分。
尿所見:蛋白(2+)、ケトン体(1+)、潜血(3+)。
問232(実務)
HUSの診断に至った血液検査値に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問233(衛生)
この疾病及び病因物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
232
間接ビルルビン値は上昇する
233
2→ヒトからヒトへの感染も起こりうる
3→ワクチン接種は行われない
5→ノロウイルスが最多である
https://ja.mondder.com/fq?id=6186🔗
問題文正答率:50.00%
問234−235 34歳男性。仕事中に不凍液を誤飲した。数時間後、下腹部痛、下痢、嘔気、嘔吐を伴い、救急外来を受診したところ、徐々に意識レベルが低下してきた。血中エチレングリコール濃度を測定したところ50mg/dLであり、血液検査と血液ガス分析結果は以下のとおりであった。
- 血清クレアチニン値:1.8mg/dL
- 血液ガス分析の結果:pH7.01、PaO299mmHg
- PaCO232mmHg、HCO3-7.8mEq/L
問234(実務)
この患者の治療を行うにあたり、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問235(衛生)
この患者で起こった中毒及びその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
234
4→活性炭は極性の低いものに使用できるため、極性の高いエチレングリコールには使用できない
235
2→代謝に関与するものとして、アルコール脱水素酵素、アルデヒド脱水素酵素がある
3→グリコール酸ではなく、シュウ酸である
5→アルデヒド脱水素酵素を阻害するのではなく、アルコール脱水素酵素を阻害する
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問題文正答率:50.00%
問236−237 44歳男性。高速道路などの橋梁塗装作業に従事している。6ヶ月に一度の特殊健康診断時に、自覚症状として、全身倦怠感、食欲不振、腹痛やめまいなどを申告した。その後、血液検査結果から産業医が有害物質による中毒と診断し、医療機関での診察を勧めた。
- 尿中δ-アミノレブリン酸濃度5.5mg/L
- 血液検査:赤血球数420×104/μL、白血球数4,700/μL
- 血小板数27×104/μL
- Hb10.2g/dL、Ht36%
問236(実務)
この患者に使用する解毒薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
問237(衛生)
この患者の中毒原因となった物質に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
236
2→有機リン中毒の解毒薬である
4→シアン中毒の解毒薬である
5→有機リン中毒、カルバメート系中毒の解毒薬である
237
3→無機鉛のメチル化は一般的には知られていない
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問題文正答率:50.00%
問238−239 46歳女性。職場の検診で乳がんを疑われ、精密検査を受けるため大学病院を受診した。病変部の組織診(針生検)を行い、エストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PgR)及びHER2(ヒト上皮増殖因子受容体2型)のタンパク質発現を病理学的検査により調べた。また、リンパ節や全身への転移の有無をCT検査にて確認し、StageⅡBの乳がんと確定診断された。その結果に基づき、術前化学療法としてEC療法※、次にパクリタキセル療法を実施した。
その後、乳房温存術を施行、内分泌療法は行わず経過観察としていたが、翌年再発が判明したため、遺伝学的検査(BRCA遺伝子変異)をし、その結果、オラパリブを投与することとなった。
※EC療法:エピルビシン+シクロホスファミド併用
- (処方)
- オラパリブ錠150mg 1回2錠(1日4錠)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
問238(衛生)
検査の対象となったHER2タンパク質及びBRCA遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問239(実務)
この患者の病理学的検査結果及び遺伝学的検査結果の組合せとして、正しいのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
238
3→転写制御およびDNA修復に関わるタンパク質をコードする
239
オラパリブはがん化学療法を行ったことのあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能、再発乳がんに効果がある
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問題文正答率:50.00%
問240−241 35歳男性。身長170cm、体重81kg。最近、体重が増加して運動不足を痛感していた。今回、会社の健康診断の後に、生活習慣病の予防のために運動に加えて特定保健用食品を利用しようと思い、健康サポート薬局の薬剤師に相談した。
この男性が持参した検査値は以下のとおりである。
(検査値)
収縮期血圧135mmHg、拡張期血圧85mmHg、HDL-C60mg/dL、LDL-C120mg/dL、TG110mg/dL、HbA1c5.0%(NGSP値)
問240(実務)
検査結果から、この男性に適すると考えられる特定保健用食品の関与成分はどれか。1つ選べ。
問241(衛生)
この男性からの相談に対応するために、薬局内で保健機能食品等に関する勉強会を行うことになった。次の記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
240
患者は体重の増加があるため体脂肪のつきにくい食品が適するため選択肢1が適切である
241
1→表示は認められていない
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問題文正答率:50.00%
問242−243 57歳男性。5年前より、2型糖尿病及び心房細動に対して以下の薬剤が処方されている。今回、悪性リンパ腫が疑われたため、確定診断のために18F-フルデオキシグルコース(FDG)を用いたポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影(PET/CT)検査を行うこととなった。
- (処方)
- メトホルミン塩酸塩錠250mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 30日分
- ワルファリンカリウム錠1mg 1回2錠(1日2錠)
- 1日1回 夕食後 30日分
問242(実務)
PET/CT検査を行うにあたり、担当薬剤師が患者に行う説明のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
問243(衛生)
この患者に投与される18F-FDG及びPET/CT検査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
242
¹⁸F-FDGは血糖値の影響をうけるため、検査4時間前から食事はとらないように指導する必要がある
243
4→一年間の被曝実効線量よりも高い
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問題文正答率:50.00%
問244−245 小学校において、学校薬剤師が飲料水の水質検査を行った。この学校では、飲料水は水道水を水源として3階建物屋上の高置水槽に貯水し、あらためて塩素消毒装置を通したのち、校内の各階に設置した給水栓から給水している。
問244(衛生)
飲料水の水質検査に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
問245(実務)
学校薬剤師が貯水する前の水道水及び高置水槽から最も遠い1階の給水栓における水の水質検査を実施したところ、表に示す結果となった。
この飲料水の水質検査の実施状況及び結果から推測される内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
244
4→大腸菌群の酵素の記述である
245
1→基準値を満たしている
2→学校環境衛生基準値を満たしている
4→大腸菌が検出されていないため、混入している可能性は低い
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0
解説・コメント
196
3→マウスIgGが入る
197
2→妊娠している可能性は高い
4→3日あけて再検査する
5→医師の診断を受ける必要性がある