薬剤師国家試験 過去問 第106回2日目(2) 一般問題(薬学実践問題)
オプション
問題文正答率:50.00%
一般問題(薬学実践問題)【薬理、薬剤/実務】
問246−247 87歳男性。3年前に脳出血で治療歴あり。認知症はないが、以前から、高血圧、排尿障害、心房細動の治療を受けている(処方1)。検査値は、Na143mEq/L、K3.4mEq/L、eGFR33.8mL/min/1.73m2、ALP357IU/L、AST16IU/L、ALT15IU/Lである。
- (処方1)
- エドキサバントシル酸塩水和物錠15mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 28日分
- ジスチグミン臭化物錠5mg 1回0.5錠(1日1錠)
- 1日2回 朝夕食前 28日分
- ウラピジルカプセル15mg 1回1カプセル(1日2カプセル)
- 1日2回 朝夕食後 28日分
最近、脳出血の後遺症と疑われる遅発性のてんかんと診断され、処方2が追加された。
- (処方2)
- バルプロ酸ナトリウム徐放錠100mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 28日分
問246(実務)
処方2の追加にあたり、医師からかかりつけ薬剤師に処方薬について相談があった。医師への提案として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問247(薬理)
処方1及び処方2のいずれかの薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
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問題文正答率:50.00%
問248−249 62歳女性。身長152cm、体重41kg。片頭痛と抑うつに対して次の処方が出されていた。
- (処方)
- リザトリプタン口腔内崩壊錠10mg 1回1錠
- 頭痛時 10回分(10錠)
- ミルタザピン錠30mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 就寝前 28日分
問248(実務)
患者の訴えとして「就寝中に脚の表面ではなく深部に虫が這うような不快感を自覚するが、この不快な感覚は幾分軽快し、日中は自覚することは無い。また時に痛みも自覚する。」があった。この症状への対策として適切なのはどれか。2つ選べ。
問249(薬理)
前問の選択肢1~5に挙げた薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
248
1→うつ状態の改善に用いられる
2→統合失調症の改善に用いられる
4→パーキンソン症候群に用いられる
249
2→ドパミンD₂受容体を選択的に遮断するのではなく、さまざまな受容体を遮断する
3→Ca²⁺流入を抑制する
5→SSRIに関する記述である
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問題文正答率:50.00%
問250−251 35歳女性。身長160cm、体重48kg。学生時代より重度の花粉症のため、投薬治療を受けていた。1年ほど前より片頭痛が徐々に強くなり、かかりつけ医を受診して以下の処方1で治療を受けている。
- (処方1)
- エレトリプタン錠20mg 1回1錠
- 頭痛時 10回分(10錠)
- ロメリジン錠5mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 28日分
- モンテルカスト口腔内崩壊錠10mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 就寝前 28日分
問250(薬理)
処方1で片頭痛の治療及び予防の目的で処方されている薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
問251(実務)
帰宅後に発熱、倦怠感、喉の痛みを自覚し、近医を受診した。急性扁桃炎と診断され、処方2が処方された。
- (処方2)
- アセトアミノフェン錠200mg 1回1錠(1日3錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 5日分
- エリスロマイシン腸溶錠200mg 1回1錠(1日4錠)
- トラネキサム酸錠250mg 1回1錠(1日4錠)
- 1日4回 朝昼夕食後・就寝前 5日分
処方1との併用を考慮し、かかりつけ薬剤師が行う疑義照会として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
250
1→アゼラスチンに関する記述
2→ラモトリギンに関する記述
5→アスピリンに関する記述
251
3→CYP3A4による相互作用が知られている
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問題文正答率:50.00%
問252−253 59歳男性。体重72kg。糖尿病、高血圧、脂質異常症に対する治療を受けていた。同時期にうつ病に対しパロキセチンで治療を開始したが、抑うつが改善した後気分が高揚したため、双極性障害と診断され任意入院した。入院後特に焦燥感が強いと患者から訴えがあった。現在の服用薬剤は処方1のとおり。
- (処方1)
- 炭酸リチウム錠200mg 1回2錠(1日2錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
- リスペリドン錠1mg 1回3錠(1日6錠)
- 1日2回 朝夕食後 14日分
- ロスバスタチン錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 夕食後 14日分
- メトホルミン塩酸塩錠500mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 14日分
- オルメサルタン メドキソミル錠20mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
問252(薬理)
処方1のいずれかの薬物の薬理作用にあてはまるのはどれか。2つ選べ。
問253(実務)
患者から、ふらつきがひどくて歩きづらいとの訴えが強かった。また、家族より、時折発汗、流涎、手の震えに加えて身動きもせず黙り込むなどの症状も散見されるとの情報を得た。副作用軽減を念頭に、主治医に薬剤師が提案する内容として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
252
1→セレギリンの記述である
3→PI代謝回転を抑制する
4→カプトプリルの記述である
253
患者の症状より錐体外路症状を訴えているものだと考えられるため選択肢2のリスペリドンを減量することが適切である
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問題文正答率:50.00%
問254−255 83歳男性、独居。日常生活動作はほぼ自立している。心房細動や高血圧、軽度のアルツハイマー型認知症で薬物治療を受けていた。3ヶ月前に転倒し強い腰痛と軽度不眠のために医療機関にかかり、治療が開始された。昨夜自宅居間で転倒し、頭部を強打したため救急車で搬送され、入院となった。お薬手帳から入院時の持参薬は処方1と処方2であった。来院時の主な所見は、下肢の浮腫や多数の紫斑を認めるほか、PT-INR2.3、血清クレアチニン1.7mg/dL、eGFR30.5mL/min/1.73m2であった。なお、画像解析から頭部に出血等の異常は認めていない。
お薬手帳より
- (処方1)
- ワルファリン錠1mg 1回2錠(1日2錠)
- ビソプロロール錠2.5mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 28日分
- リバスチグミンパッチ4.5mg 1回3枚(1日3枚)
- 1日1回 朝 28日分
- 胸部、上腕部、背部のいずれかに貼付(全84枚)
- (処方2)
- ニトラゼパム錠5mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 就寝前 28日分
- プレガバリン口腔内崩壊錠75mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 28日分
- リバスチグミンパッチ4.5mg 1回1枚(1日1枚)
- 1日1回 28日分
- 胸部、上腕部、背部のいずれかに貼付(全28枚)
問254(薬理)
処方1及び処方2の薬物の副作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問255(実務)
薬剤部にお薬手帳をもとに薬剤を整理するよう医師より依頼があった。聞き取りの結果、ふらつきは3ヶ月前の転倒以後に自覚するようになったこと、1ヶ月ほど前より尿失禁を繰り返すこと、腰痛は既に軽快しているとの情報を得た。医師への薬剤整理の提案として適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
254
1→バクロフェンの記述である
2→アセチルコリンの分解を可逆的に阻害することによるもの
5→選択的アドレナリンβ₁受容体遮断薬である
255
2→朝食後に変更することは保険適応外となる
3→心房細動、高血圧症の治療のため投与されている
5→心原性脳塞栓症の予防目的で使用されている
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問題文正答率:50.00%
問256−257 24歳女性。身長156cm、体重40kg。以前より労作性の息切れを自覚していた。出産後に血圧低下、呼吸状態の悪化を来し、スクリーニングの結果、肺高血圧症と診断を受け、以下の処方で治療を開始した。
- (処方)
- フロセミド錠20mg 1回1錠(1日1錠)
- エプレレノン錠50mg 1回1錠(1日1錠)
- タダラフィル錠20mg 1回2錠(1日2錠)
- 1日1回 朝食後 7日分
- ボセンタン錠62.5mg 1回2錠(1日4錠)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
- 点滴静注 エポプロステノール静注用1.5mg
- (1.5mg/バイアル3本)4.5mg
- 生理食塩液300mL
- 流速3mL/hで持続投与
問256(薬理)
薬物の作用機序に関する以下の記述のうち、処方薬のいずれにも該当しないのはどれか。1つ選べ。
問257(実務)
経過観察のため受診したところ、肺機能については改善を示しつつあるが、顔面や四肢のむくみなど未だ改善が見られない症状を認めた。さらに、生化学検査のうち血清カリウム値が4.1mEq/Lから3.0mEq/Lに低下していたことから、薬剤師が医師から処方について相談された。以下のうち、最も適切な提案内容はどれか。1つ選べ。
解説・コメント
256
3→アンブリセンタンの記述である
257
問題文より顔面、四肢のむくみが改善されていないため選択肢1のトルバプタンの利尿薬を使用することが適切である
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問題文正答率:50.00%
問258−259 85歳男性、独居。慢性閉塞性肺疾患(COPD)のため処方1による治療を受けていた。また、処方1のアドヒアランスは維持されていた。しかし、最近、他職種の報告や薬剤師自身の訪問時の確認から、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)が90%を下回る機会が増え、湿性咳嗽などの症状が悪化していた。
- (処方1)
- アンブロキソール塩酸塩徐放錠45mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 14日分
- ツロブテロールテープ2mg 1回1枚
- 1日1回 1枚貼付 7日分(全7枚)
患者は、サポートがあれば吸入剤の使用が可能である。また、貼付剤の長期使用によると思われるかぶれが目立つ。
問258(実務)
この患者の処方変更を医師に提案するにあたり、適切な薬物はどれか。2つ選べ。
問259(薬理)
処方1及び前問で提案された薬物のいずれかの作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
258
1→気管支平滑筋を収縮させることがあるため不適切である
2→気管支収縮により喘息を誘発することがあるため不適切である
5→狭心症などに使用されるため不適切である
259
1→気管支平滑筋を収縮させることがある
2→硝酸イソソルビドの記述である
5→ステロイド性抗炎症薬の記述である
https://ja.mondder.com/fq?id=6241🔗
問題文正答率:50.00%
問260−261 60歳女性。身長160cm、体重75kg。検診にて50歳時に脂質異常症を、55歳時に糖尿病を指摘され加療中である。また、昨年よりeGFRが36.3mL/min/1.73m2まで低下したため生活指導も受けている。外来診療において、次の薬剤が処方されている。
- (処方)
- エンパグリフロジン錠10mg 1回1錠(1日1錠)
- エゼチミブ錠10mg 1回1錠(1日1錠)
- ロスバスタチン口腔内崩壊錠5mg 1回4錠(1日4錠)
- 1日1回 朝食後 30日分
問260(実務)
家族歴として、父母に心筋梗塞、父に糖尿病と脳梗塞の既往があることを聴取した。血糖値は安定しているが、LDL値200mg/dL、HDL値20mg/dL、TG値140mg/dLのように血中脂質濃度が十分にコントロールできていない。この患者に対する処方の修正を提案する場合、適切なのはどれか。2つ選べ。
問261(薬理)
処方されている薬物及び前問で処方の修正を提案する薬物のうち、脂質異常症の改善に寄与する薬物の作用機序はどれか。2つ選べ。
解説・コメント
260
1.3→LDL-C低下作用を有するため不適切である
261
1→全問の作用機序ではないため不適切である
2→HMG-CoA還元酵素を阻害する
3→陰イオン交換樹脂に関する記述である
https://ja.mondder.com/fq?id=6242🔗
問題文正答率:50.00%
問262−263 50歳男性。身長165cm、体重65kg。膠原病として全身性強皮症と診断され、以下の処方で加療中である。
- (処方)
- プレドニゾロン錠5mg 1回4錠(1日4錠)
- 1日1回 朝食後 21日分
- シロスタゾール口腔内崩壊錠50mg 1回1錠(1日2錠)
- 1日2回 朝夕食後 21日分
- ベラプロストナトリウム錠20μg 1回2錠(1日6錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 21日分
問262(薬理)
強皮症の治療には毛細血管閉塞の改善を目的として抗血小板薬が用いられる。処方薬の中で、抗血小板作用を示す薬物の機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
問263(実務)
右つまさきや踵に潰瘍を認め、皮膚硬化の経過が思わしくないため入院治療を開始するにあたり、シクロホスファミドを処方することになったと医師より連絡があった。薬剤師が医師に対して提案する内容として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
262
1→オザグレルの作用機序である
4→サルポグレラートの作用機序である
5→チクロピジンの作用機序である
263
プレドニゾロンと併用することにより感染症の誘発、増悪のおそれがあるため選択肢1が適切である
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問題文正答率:50.00%
問264−265 63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。
問264(実務)
ニボルマブの投与3回を経過した時点で1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問265(薬理)
前問で選択した薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
264
1→非小細胞肺がんに用いる
2→既存治療で効果不十分な潰瘍性大腸炎の治療に用いられる
3→潰瘍性大腸炎に適応をもたない
4→潰瘍性大腸炎患者には禁忌である
265
1→シクロスポリンに関する記述である
2→ロペラミドに関する記述である
3→イピリムマブに関する記述である
4→アダリムマブに関する記述である
https://ja.mondder.com/fq?id=6244🔗
問題文正答率:50.00%
問266−267 70歳男性。体重50kg。皮膚科を受診して帯状疱疹の診断を受け、処方1の記載された処方箋を薬局に持参してきた。お薬手帳の内容を確認すると、以下の薬剤を継続的に服用しており、血清クレアチニン値6.0mg/dLと記載されていた。また、血液透析は実施していないことを確認した。
- (処方1)
- ファムシクロビル錠250mg 1回2錠(1日6錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 7日分
- (お薬手帳の記載薬剤)
- テルミサルタン錠40mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後
- セベラマー塩酸塩250mg 1回4錠(1日12錠)
- 1日3回 朝昼夕食直前
薬剤師はファムシクロビル錠の添付文書等から薬物動態及び用法・用量に関する以下の情報を得た。
【健康成人における薬物動態】
ファムシクロビルは経口投与後、速やかに代謝され、血漿中には活性代謝物であるペンシクロビルのみが検出される。
- ペンシクロビルの尿中排泄率(推定値):75%
- ペンシクロビルの腎クリアランス:530mL/min
【用法・用量の目安】
クレアチニンクリアランス(mL/min) | 帯状疱疹の治療 |
---|---|
≧60 | 1回500mgを1日3回 |
40-59 | 1回500mgを1日2回 |
20-39 | 1回500mgを1日1回 |
<20 | 1回250mgを1日1回 |
問266(薬剤)
健康成人におけるペンシクロビルの主な消失経路と考えられるのはどれか。1つ選べ。
問267(実務)
薬剤師の対応として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
266
ペンシクロビルの腎クリアランスは530であり健常人のGFRを多いく上回っているので消失経路としては尿細管分泌が関わっている
267
CLcr=(140-70)*50*1/72*6.0≒8.10
https://ja.mondder.com/fq?id=6245🔗
問題文正答率:50.00%
問268−269 38歳女性。腰痛のため近医を受診したところ以下の薬剤を処方され、1歳0ヶ月の幼児(体重9kg)を伴って薬局を訪れた。
- (処方)
- アセトアミノフェン錠200mg 1回2錠(1日4錠)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
幼児は、1回の授乳で200mL程度の母乳を飲むことがあるとのこと。母乳による育児の継続を強く望んでいるが、薬の服用後に母乳中に薬が移行して子どもに影響することに不安を持っているとのことであった。アセトアミノフェンの乳汁/血漿中薬物濃度比は0.91~1.4とされている。また、アセトアミノフェン錠の添付文書から薬物動態及び用法・用量に関する以下の情報を得た。
- 【薬物動態】
- 成人にアセトアミノフェン400mgを経口単回投与後の最高血漿中濃度は9.0μg/mLであり、投与12時間後には血漿中からほぼ完全に消失していた。
- 【用法・用量】
- 通常、幼児及び小児にはアセトアミノフェンとして、体重1kgあたり1回10~15mgを経口投与する。
問268(薬剤)
患者が指示どおりに服用した場合、乳汁200mLあたりに含まれるアセトアミノフェン量は、保育する幼児における最低用量に対し、最大で何%に達する可能性があるか。最も近い値を1つ選べ。なお、アセトアミノフェンの血漿から乳汁への分布は速やかに平衡状態に達するものとする。
問269(実務)
薬剤師の患者への説明として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
268
乳汁中薬物濃度/9.0=1.4
乳汁中薬物濃度=12.6
12.6*200=2520
2.52/90=0.028
269
4→アセトアミノフェンの乳汁/血漿中薬物濃度は0.91~1.4であり、1より小さい場合は乳汁中への移行は小さいため選択肢4は適切である
https://ja.mondder.com/fq?id=6246🔗
問題文正答率:50.00%
問270−271 64歳男性。心筋梗塞、慢性胃炎。5年前に心筋梗塞を発症して以来、以下の処方薬を継続的に服用している。最近、血便が頻回に認められたため受診し、内視鏡検査を受けたところ大腸がんと診断され、摘出手術を受けた。明日からXELOX療法※を実施する予定である。
※XELOX療法:カペシタビン+オキサリプラチン
(処方)
ワルファリン錠1mg 1回2.5錠(1日2.5錠)
1日1回 朝食後 28日分
ファモチジン錠10mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 28日分
問270(実務)
外来化学療法室の薬剤師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
問271(薬剤)
前問の対応の1つについて、その原因となる、XELOX療法に伴う生理学的あるいは薬物動態学的な変化はどれか。1つ選べ。
解説・コメント
270
1→食事による影響は受けない
2→相互作用は生じないため不適切である
3→デノズマブの記述である
271
WFはCYP2C9で代謝を受けるため血中濃度が上昇して出血リスクが上昇する
https://ja.mondder.com/fq?id=6247🔗
問題文正答率:50.00%
問272−273 62歳男性。15年前に糖尿病と診断され治療を続けてきたが、血糖値のコントロールは不十分で、下肢の潰瘍の治療目的で入院した。入院中に発熱と呼吸困難、咳を訴え、喀痰検査よりMRSA感染症と診断され、バンコマイシン塩酸塩による治療を実施することになった。
(身体所見及び検査値)
体重60kg、身長170cm、ALT23IU/L、AST1 IU/L、eGFR24mL/min/1.73m2、HbA1c9.2%(NGSP値)
問272(薬剤)
この患者に対し、バンコマイシン塩酸塩を1日1回1g、点滴静注することになった。初回投与開始後、3時間及び24時間(2回目の投与直前)に採血を行いバンコマイシンの血中濃度を測定したところ、それぞれ40μg/mL及び16μg/mLであった。次の採血ポイントとして、定常状態における最低血中濃度の90%以上に到達した最初のトラフ濃度を測定したい。この患者における消失半減期(h) 次の採血ポイントの組合せとして適切なのはどれか。1つ選べ。
ただし、バンコマイシンの体内動態は線形1-コンパートメントモデルに従うものとし、ln2=0.693、ln5=1.609とする。
問273(実務)
この患者におけるバンコマイシンの治療薬物モニタリング(TDM)及び治療上の注意に関する記述として、適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
272
消失半減期の式として0.693/0.044≒16
採血ポイントとして定常状態に到達するには64時間必要であるため3回目投与直前と4回目投与直前に64時間がくるので4回目投与直前に採血する
273
1→選択肢のような報告はない
3→MIC以上の血中濃度であれば十分な治療効果が認められるとは限らない
4→半減期よりも投与間隔が長くなると蓄積率は2を下回る
https://ja.mondder.com/fq?id=6248🔗
問題文正答率:50.00%
問274−275 56歳女性。10年前に高血圧と糖尿病と診断され、本日、以下の処方が記載された処方箋を薬局に持参した。
- (処方1)
- アダラートCR錠(注1)20mg 1回1錠(1日1錠)
- 1日1回 朝食後 30日分
- (処方2)
- メトグルコ錠(注2)500mg 1回1錠(1日3錠)
- 1日3回 朝昼夕食後 30日分
(注1:ニフェジピン塩酸塩徐放錠
注2:メトホルミン塩酸塩錠)
患者から、医療費の負担をなるべく小さくしたいので、後発医薬品に変更できないか薬剤師に相談があった。しかし、処方箋の「変更不可」欄には両処方ともチェック(✓)が記載されていた。処方医に相談したところ、後発医薬品が先発医薬品と同等の有効性と安全性及び品質を有している根拠を説明することになった。
問274(実務)
薬剤師の後発医薬品に関する説明内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。
問275(薬剤)
この処方医に説明するときに提示する、後発医薬品と先発医薬品の生物学的同等性を規定する薬物動態パラメーターはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
274
1→生物学的同等性試験の実施が困難なときに実施される
4→実施されない
5→市販後調査はされない
275
後発医薬品と先発医薬品の生物学的同等性を規定する薬物動態は最高血中濃度と血中濃度時間曲線下面積である
https://ja.mondder.com/fq?id=6249🔗
問題文正答率:50.00%
問276−277 52歳女性。約1年前に乳癌(ホルモン受容体陰性、HER2陰性)と診断され、術後化学療法としてAC(ドキソルビシン+シクロホスファミド)療法を受けたが、最近、再発が認められた。そこで二次治療として、アブラキサン®点滴静注用(注)による化学療法を実施することになった。
(注:パクリタキセル注射剤(アルブミン懸濁型))
問276(薬剤)
アブラキサン®点滴静注用の製剤学的特徴に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
問277(実務)
本治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
276
1→添加されていない
3→8時間以内に使用すること
4→投与後速やかに崩壊する
277
2→アルコール過敏症の患者には投与可能である
4→30分かけて投与すること
5→インラインフィルターは使用しない
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問題文正答率:50.00%
問278−279 91歳女性。骨粗しょう症の治療でアレンドロン酸ナトリウム経口ゼリー剤を服用中である。先日、薬剤師が在宅訪問した際に手足のしびれや筋肉の硬直を訴えていたため主治医に報告したところ、本日、医師の訪問診療時に低カルシウム血症であることが判明し、食事の摂取量低下の影響で低栄養状態でもあったため、塩化カルシウム注射液(1mEq/mL)20mLとビーフリード輸液※500mLを末梢血管から投与する指示が出された。翌日、訪問看護師が2剤を混合したところ、輸液が若干白濁していることに気付き、在宅訪問した薬剤師に相談があった。
※ビタミンB1・糖・電解質・アミノ酸液(主な電解質成分として、リン酸二カリウム、リン酸水素ナトリウム水和物、クエン酸ナトリウム水和物、L-乳酸ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、硫酸マグネシウム水和物、硫酸亜鉛水和物を含有)
問278(薬剤)
この輸液の白濁の原因と考えられる電解質成分の組合せとして最も適切なのはどれか。1つ選べ。
問279(実務)
薬剤師の助言の内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
278
リン酸イオンとカルシウムイオンが原因であると考えられる
279
難溶性のリン酸カルシウムが析出するおそれがある
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問題文正答率:50.00%
問280−281 72歳男性。5年前から緑内障にて以下の処方1~処方3で治療を受けていた。
- (処方1)
- ビマトプロスト点眼液0.03%(2.5mL/本) 1本
- 1日1回 夕 両眼に点眼
- (処方2)
- リパスジル塩酸塩水和物点眼液0.4%(5mL/本) 1本
- 1日2回 朝夕 右眼に点眼
- (処方3)
- チモロールマレイン酸塩持続性点眼液0.5%(2.5mL/本) 1本
- 1日1回 夕 両眼に点眼
- 眼圧が高いため、今回処方3が中止となり、処方4に変更となった。
- (処方4)
- ブリンゾラミド1%/チモロールマレイン酸塩0.5%配合懸濁性点眼液(5mL/本) 1本
- 1日2回 朝夕 両眼に点眼
問280(実務)
変更後の点眼方法の説明として適切なのはどれか。2つ選べ。
問281(薬剤)
変更後の処方の各点眼液の特徴に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
280
1→どの順番で点眼してもいいわけではない
3→処方1→処方2→処方4の順で点眼する
5→一回1滴で十分である
281
1→水性点眼である
3→濃ベンザルコニウム塩化物が添加されている
4→150μmではなく75μmである
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問題文正答率:50.00%
問282−283 66歳男性。排尿困難となり病院を受診したところ、ホルモン感受性の前立腺癌と診断された。主な検査値は以下のとおり。
(検査値)
ALT38IU/L、AST28IU/L、血清クレアチニン値1.1mg/dL、BUN12mg/dL、PSA値28.0ng/mL、グリーソンスコア9
この患者は、以下の処方による治療が計画されている。
(処方)
リュープリン®PRO注射用キット(注)22.5mg 24週に1回 皮下投与
(注:注射用リュープロレリン酢酸塩)
問282(薬剤)
リュープリン®PRO注射用キットに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
問283(実務)
この患者の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
解説・コメント
282
1→乳酸グリコール酸共重合体のマイクロカプセルに封入した製剤
4→30μmである
5→リピッドマイクロスフェアの記述である
283
1→注射部位は毎回変える必要がある
3→注射部位は揉まないこと
4→リュープリンは懸濁製剤のため、注射針が血管にはいっていないことを確認する
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問題文正答率:50.00%
問284−285 40歳女性。体重50kg。1週間前に腎移植の手術を受け、以下の処方により治療を受けている。
- (処方1)
- ネオーラル®(注)50mgカプセル 1回2カプセル(1日4カプセル)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
- (注:シクロスポリン)
- (処方2)
- ミコフェノール酸モフェチルカプセル250mg
- 1回4カプセル(1日8カプセル)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
- (処方3)
- プレドニゾロン錠5mg 1回2錠(1日4錠)
- 1日2回 朝夕食後 7日分
問284(薬剤)
ネオーラル®50mgカプセルは、シクロスポリンの消化管吸収性を改善するための製剤学的工夫がなされている。その特徴を最もよく表している図の組合せはどれか。1つ選べ。
問285(実務)
副作用モニタリングを目的に、薬剤師が患者と面談を行ったところ、患者から「昨晩は食欲がなく夕食をとらずに服用したが大丈夫ですか」と相談があった。シクロスポリンの血中トラフ濃度は、昨日は211μg/mLであったが本日は198ng/mLであった。薬剤師の対応として適切なのはどれか。1つ選べ。
解説・コメント
284
Aはマイクロエマルションを形成する
また、イは界面活性剤を用いてマイクロエマルションを形成している
285
食事の影響が少なく、血中トラフ値も基準値内である
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解説・コメント
246
1.2.3→相互作用は特に知られていない
5→認知症ではないため優先順位は低い
247
1→シルデナフィルの記述である
3→第Ⅷ因子インヒビターの記述である
5→レベチラセタムの記述である