中小企業診断士 財務・会計過去問 令和2年度
オプション
問題文正答率:50.00%
第1問 以下の資料に基づき、当期の売上原価として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
期首商品棚卸高 100,000 円
当期商品純仕入高 750,000 円
期末商品棚卸高
帳簿棚卸数量 | 実地棚卸数量 | 原 価 | 正味売却価額 | |
A商品 | 120 個 | 110 個 | @ 1,200 円 | @ 1,000 円 |
B商品 | 80 個 | 70 個 | @ 1,000 円 | @ 1,100 円 |
なお、棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める。
〔解答群〕
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問題文正答率:50.00%
第2問 A社の決算整理前残高試算表は以下のとおりであった。貸倒引当金の仕訳として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
なお、当社では売上債権の残高に対し 5 %の貸倒れを見積もり、差額補充法を採用している。
〔解答群〕
解説・コメント
ここで売上債権に該当するのは売掛金と受取手形なので、売上債権の額は24,000千円となります。
これに貸倒見積5%をかければ、24,000千円×0.05 = 1,200千円の貸倒引当金額をだすことができます。
差額補充法で、既に300千円の貸倒引当金があるので、今期の繰入額は、1,200千円-300千円=900千円となります。
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問題文正答率:50.00%
第3問 有価証券の期末評価に関する記述として、最も適切なものはどれか。なお、有価証券の時価は著しく下落していないものとする。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第4問 B社は、定時株主総会において、繰越利益剰余金を原資として 6,000 千円の配当を行うことを決議した。なお、配当を行う前の資本金は 18,000 千円、資本準備金は 1,000 千円、利益準備金は 3,000 千円であった。
このとき、積み立てるべき法定準備金として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
配当を行う際にはその額に対して一定の額を準備金として積み立てることが定められています。
その額は、
- ① 配当金の10分1
- ② 資本金の4分の1 - (資本準備金+利益準備金)
の小さい方です。
この場合は、
- ① 6,000×0.1 = 600
- ② 18,000×0.25-(1,000+3,000) = 500
となるので積立額は500千円となります。
なお、繰越利益剰余金を原資とした配当に対する準備金の積み立ては、利益準備金勘定を使用して行います。
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問題文正答率:50.00%
第5問 固定資産X、YおよびZに減損の兆候がみられる。以下の表に基づき、減損損失を認識すべきものの組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
(単位:千円)
帳簿価額 | 割引前将来キャッシュ・フローの総額 | 正味売却価額 | 使用価値 | |
X | 2,800 | 2,400 | 1,300 | 1,400 |
Y | 3,100 | 3,300 | 2,700 | 2,300 |
Z | 4,500 | 3,900 | 3,400 | 3,200 |
〔解答群〕
解説・コメント
減損は減損の兆候がみられる資産の割引前将来キャッシュ・フローの総額が簿価を下回る場合に認識されます。
このケースですと、
- X: 2,800 > 2,400
- Y: 3,100 < 3,300
- Z: 4,500 > 3,900
なのでXおよびZで減損損失が認識されます。
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問題文正答率:50.00%
第6問 C社はD社を吸収合併し、新たにC社株式 200 千株を交付した。合併期日におけるC社の株価は 1 株当たり 400 円であった。D社の貸借対照表は以下のとおりであった。商品の時価は 24,000 千円であったが、その他の資産および負債の時価は帳簿価額と同額である。C社は増加すべき株主資本のうち、 2 分の 1 を資本金、残りを資本準備金とした。
合併に伴い発生するのれんと、増加する資本金の金額の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
200千株を交付し、株価は1株当たり400円なのでC社の増加する資本は80,000千円であり、「2分の1を資本金、残りを資本準備金」とあるので資本金の増加額は40,000千円です。
吸収合併の場合、消滅会社の資産と負債(純資産は含まれない)を取得会社の帳簿に反映させます。
この場合、D社の資産は109,000円、負債は35,000円となりこれと取得対価の差額がのれんになります。
諸資産 | 109,000 | 諸負債 | 35,000 |
のれん | 6,000 | 資本金 | 40,000 |
資本準備金 | 40,000 |
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問題文正答率:50.00%
第7問 リース取引の借手側の会計処理と開示に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第8問 無形固定資産の会計に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第9問 商品 19,800 円(税込)を仕入れ、代金は現金で支払った。このときの仕訳として、最も適切なものはどれか。なお、消費税率は 10 %とし、仕訳は税抜方式によるものとする。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第10問 以下の資料に基づき、当月の直接労務費の金額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。なお、予定賃率を用いて賃金消費額を計算している。
【資 料】
1 .本年度の直接工の予定就業時間は 12,000 時間、直接工賃金予算額は 14,400,000 円である。
2 .当月の直接工の直接作業時間は 1,100 時間、間接作業時間は 100 時間、手待時間は 200 時間であった。
〔解答群〕
解説・コメント
14,400,000円÷12,000時間で予定賃率は@1,200円となります。
これを直接作業時間にかければ、1,200円×1,100時間=1,320,000円 と答えがでます。直接労務費となるのは直接工の直接作業時間のみです。
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問題文正答率:50.00%
第11問 以下の資料に基づき計算された財務比率の値として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
【資 料】
〔解答群〕
解説・コメント
当座比率と流動比率の違いは、対象が当座資産(換金性の高い資産のみで商品在庫は入らない)か流動資産(商品在庫も含まれる)です。
流動比率・当座比率の目安と計算法 確認問題付き
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自己資本比率・負債比率・ 財務レバレッジによる安全性分析
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問題文正答率:50.00%
第12問 自己株式を現金で取得し、消却したとする。他の条件を一定とすると、これによる財務比率への影響に関する記述として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。
- 固定比率は不変である。
- 自己資本利益率は向上する。
- 総資本利益率は不変である。
- 流動比率は悪化する。
〔解答群〕
解説・コメント
自己株式を取得、消却した時の仕分けは以下のようになります。
自己株式 | ****** | 現金預金 | ****** |
資本剰余金 | ****** | 自己株式 | ****** |
よって、
- 分子の固定資産は不変な一方、分母の自己資本が減少するため固定比率は悪化します。
- 分子の当期純利益は不変な一方、分母の自己資本が減少するため自己資本利益率は向上します。
- 分子の利益は不変な一方、分母の総資本は減少するため総資本利益率は向上します。
- 分子の流動資産(現金預金)は減少する一方、分母の流動負債は不変なため流動比率は悪化します。
となり、正解はエとなります。
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問題文正答率:50.00%
第13問 キャッシュ・フロー計算書に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第14問 活動基準原価計算(ABC)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第15問 オプションに関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第16問 金利に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第17問 割引率が 8 %の場合の年金現価係数は、以下のとおりである。 2 期末のキャッシュ・フローを現在価値にする複利現価係数として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
〔解答群〕
解説・コメント
年金現価係数とは、毎期一定のキャッシュフローが入ってくる場合、その額を現在価値に直すための係数です。
一方、複利現価係数とは、将来の一定時点のキャッシュフローを現在価値に直すための係数です。
\[ 年金現価係数=\frac{1−(1+r)^{−n}}{r} \] \[複利現価係数=\frac{1}{(1+r)^n} \]年金現価係数と複利現価係数には以下のような関係があります。
\[n期の複利現価係数 = n+1期の年金現価係数 - n期の年金現価係数\]よって、1.7833 - 0.9259 = 0.8574 が正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第18問 ある企業において、業績が良くなると判断される新情報が市場に流れた場合(t = 0)、投資家が合理的に行動するならば、この企業の株式の超過収益率をグラフにしたものとして、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第19問 E社株とF社株の 2 銘柄を用いてポートフォリオを作ることを考えている。それぞれのリターンの平均が、E社株 10 %、F社株 18 %のとき、ポートフォリオの期待収益率を 16 %にするにはE社株の投資比率を何%にするべきか。最も適切なものを選べ。
解説・コメント
リターンの平均に構成比率をかけたものを足し合わせた結果が16%になればよいので、E社株の構成比をx,F社株の構成比を1-xとして、
\[ 10x + 18(1-x) = 16 \] \[ -8x = -2 \] \[ x = 0.25 \]となります。
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問題文正答率:50.00%
第20問 額面が 121 万円、償還までの期間が 2 年の割引債の市場価格が 100 万円であった。このとき、この割引債の複利最終利回り(年)として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第21問 G社の前期と当期の損益計算書は以下のように要約される。下記の設問に答えよ。
(設問 1 )当期の損益分岐点売上高として、最も適切なものはどれか。
(設問 2 )G社の収益性に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説・コメント
当期の変動費率は960÷2400で0.4なので売上をSとすると損益分岐点売上高は以下のようになります。
\[ S - 0.4S - 1200 = 0 \] \[ 0.6S = 1200 \] \[ S = 2000 \]よって設問1はウが正解です。
\[ 損益分岐点売上比率 = \frac{損益分岐点売上高}{売上高}×100 \]なので当期の損益分岐点売上比率は約83%、設問1と同様の方法で前期の損益分岐点売上高を計算すると2,000万円になり前期の損益分岐点売上比率は80%となります。
損益分岐点売上比率は低い方がいいので、当期は前期より悪化したことになり、変動費率は当期0.4、前期0.5で低下しているため設問2はアが正解となります。
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問題文正答率:50.00%
第22問 以下の文章は、資本資産評価モデル(CAPM)について説明したものである。文中の空欄A〜Dに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。
A は、安全証券と B との組み合わせによる C の期待値と標準偏差との関係を、 B との関連において明らかにするものである。しかしながら、 A の対象は C に限定されるから、それ以外のポートフォリオや証券について、その期待収益率とリスクとの関係を A から知ることはできない。それを明らかにするのが D であり、資本資産評価モデル(CAPM)にほかならない。
〔解答群〕
解説・コメント
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問題文正答率:50.00%
第23問 当期首に 1,500 万円をある設備(耐用年数 3 年、残存価額ゼロ、定額法)に投資すると、今後 3 年間にわたって、各期末に 900 万円の税引前キャッシュフローが得られる投資案がある。税率を 30 %とすると、この投資によって各期末の税引後キャッシュフローはいくらになるか。最も適切なものを選べ。
解説・コメント
税金は費用を引いた後の金額に対してかかります。このケースですと減価償却費500万円(1,500万円÷3)がありますので、 900万円-500万円 = 400万円に対して30%の税金がかかります。つまり支払う税額は400万円×0.3=120万円です。
よって、税引後キャッシュフローは900万円-120万円 = 780万円となります。
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問題文正答率:50.00%
第24問 モジリアーニとミラーの理論(MM 理論)に関する記述として、最も適切なものはどれか。ただし、投資家は資本市場において裁定取引を円滑に行うことができ、負債にはリスクがなく、法人税は存在しないと仮定する。
解説・コメント
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解説・コメント
減耗や評価損を気にせず原価と帳簿数量で売上原価を算出すると、期首商品棚卸高が100,000円、当期商品仕入高が750,000円で、期末商品棚卸高が224,000円(商品A:120個×1,200円=144,000円、商品B:80個×1,000円)なのでこの差額から、売上原価は626,000円となります。
棚卸減耗は、(120個-110個)×1,200円 +(80個-70個)×1,000円 = 22,000円
商品評価損は、(1,200円-1,000円)×110個 = 22,000円(値上がりしている場合は計上しない)
となります。
「棚卸減耗損および商品評価損はすべて売上原価に含める」とのことなのでこれを626,000円に足すと670,000円となります。